渋幕、市川、栄東はどうなる?最終予想「首都圏中学入試2025」1月入試は開智と昭和学院のグループ校に勢い【男子受験生編1】
● 「埼玉1月10日」の注目点 まずは埼玉の一般入試初日となる1月10日から見ていこう。12月2日からインターネット出願受け付がけ始まった栄東と埼玉栄、大宮開成、開智と開智所沢に志望者が多く集まる傾向にある。 午前中の注目入試は栄東[A東大]([ ]は入試名、以下同じ)だろう。このA日程、新型コロナ禍を受けてからは2日間に分割された。25年は1月10日[東大]と11日[難関大]で選べる。前者はBランクで、24年に男子3660人(女子は1862人)が受験して1.5倍だった。この入試回の志望者数が9月・10月と3割半弱減っており、夏休み前よりもさらに減少している点が気になる。 難しそうな入試は敬遠しがちという“弱気男子”の傾向が25年にも見られるかもしれないからだ。2月1日の難関・上位校受験生がこの入試回を選ぶことも多い。「難関疲れ」の影響も無視できない。そして、先に触れた「開智所沢」「開智」コンビの受験生吸引力である。もっとも、この入試回については、受験者数が多少増減しても、25年も1.5倍程度を維持するものと思われるのだが。 Dランクの大宮開成[1回]は、10月も志望者数1割半弱減が変わらず、25年は24年1.93倍から23年の1.73倍へ向けて緩和しそうである。同じDランクの開智[1回]とEランクの開智所沢[1回]はどうか。7月には横這いだった開智は9月に1割半増、開智所沢は9月に3.7倍増と絶好調である。10月はいずれも少し減ったものの、25年は開智が1.6倍程度、開智所沢も1倍台後半に向けて倍率が高まりそうだ。実倍率を上げず、合格者数がその分増加する、という可能性もあり得るのだが。 県内に2校ある男子校の一つ、Fランクの城北埼玉[1回]は志望者数3割弱減が続き、25年は24年1.17倍よりさらに緩和する可能性が大きい。10日午後の城北埼玉[特待]はEランクで、7月の3割弱減少から2割減まで持ち直しているが、こちらも24年1.17倍で、いずれもとても受けやすくて受かりやすい入試回になりそうだ。 同じFランクの埼玉栄[1回進学]は7月の微増から9月・10月は減少傾向に転じており、24年の1.46倍から25年は1.4倍割れになりそうだ。他の二つのコースはいずれもEランクだが、男子は緩和傾向で女子は上昇傾向と分かれている。男子は、24年に306人が受けて1.46倍だった[1回難関大]は微増から前年並みに、受験者数が474人でやはり1.46倍だった[1回医学]は微減となり、いずれも25年にはいささか緩和しそうである。 四模試志望者数の合計が100人に満たない入試回で注目されるのは、9月に2割弱伸びたDランクの青山学院大学系属浦和ルーテル学院[1回](24年2.82倍)だが、10月にはだいぶ落ち着いたこともあり、25年は3倍に乗せるかどうか微妙である。