【堂本光一 コンマ一秒の恍惚Web】ニューウェイが設計し、ホンダPUが搭載されたマシンで走るアロンソを見たい!
■最強マシンを手にするマクラーレンに足りないもの マクラーレンは第15戦のオランダGPではランド・ノリス選手がポール・トゥ・ウインで圧勝し、続くイタリアGPでも予選でノリス選手がポールポジションを獲得。2番手にはチームメイトのオスカー・ピアストリ選手が入り、フロントローを独占します。 モンツァでもマクラーレンは最速のマシンでしたが、ちぐはぐな戦い方が目につきました。スタート直後から2台のマクラーレンは激しいポジション争いを繰り広げ、その隙をルクレール選手に突かれ、ノリス選手は3番手まで順位を落としてしまいます。 戦略に関して、トップを走るチームは後方のチームの動きに合わせて戦うのがセオリーですが、マクラーレンは後方のチームより先にピットに入り、自分たちの手の内をさらけ出してしまうことが多い。イタリアGPもまさにそういう展開になりましたが、今、誰と争うべきなのかというのがボヤけてしまっているように感じることがあります。 モンツァで発動された「パパイヤ・ルール」も然りです。マクラーレンはイタリアGPのレース中、無線でドライバーに対してチームメイトと自由に戦ってもいいという「パパイヤ・ルール」の指示を出していました。ふたりでバトルした結果、タイヤを使ってしまいツーストップ作戦を余儀なくされ、結果的にフェラーリに逆転の隙を与えてしまいました。 最終的にピアストリ選手が2位、ノリス選手が3位でそれぞれフィニッシュしますが、チャンピオン争いでフェルスタッペン選手を追いかけるノリス選手を前でゴールさせることはしませんでした。 イタリアGP終了時点でドライバーズランキング2位のノリス選手は、首位のフェルスタッペン選手とのポイント差は62まで迫っています。対してドライバーズランキング4位のピアストリ選手はフェルスタッペン選手と100点以上の大差がついており、残り8戦で逆転王座につくことはほぼ不可能です。 マクラーレンがドライバーズタイトルに挑むのであれば、ノリス選手を優先させることが絶対に必要だと思います。第13戦ハンガリーGPでレース終盤に首位を走っていたノリス選手がピアストリ選手にチームオーダーでポジションを譲ったシーンがありましたが、ここ数戦チームメイト同士で取り合ったポイントが最終的に響いてくるかもしれません。