〔東京外為〕ドル、154円台後半=買い一巡後はやや伸び悩む(20日正午)
20日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋の買いが一巡した後は1ドル=154円台後半でやや伸び悩んでいる。一時は155円近くまで上昇したが、その後はやや戻り売りが出た。正午現在、154円86~87銭と前日(午後5時、154円53~53銭)比33銭のドル高・円安。 ドル円は早朝、前日の海外市場で方向感を欠いた流れを受け、154円70銭台で取引された。午前9時前にやや売られたが、その後は買い戻しが優勢だったほか、実需筋の買いも入り、仲値すぎには155円近くに水準を切り上げた。ただ、同水準では戻り売りが出たことから正午前後はやや水準を下げている。 前日の海外市場では、ウクライナ情勢の緊迫化からリスク回避に傾き、欧州時間に一時153円30銭前後に急落。いったん持ち直したが、米国時間の序盤に再び153円40銭前後に押し戻された。その後はリスク回避の動きが一巡し、終盤には154円70銭台に浮上。東京早朝は154円50銭台で推移した後に買い戻されている。 東京時間は、リスク回避の一巡を受けた調整買いが優勢だった。また、「五・十日要因の実需筋の買いも加わった」(大手邦銀)とされる。ただ、「155円台に乗せていくほどの買い材料は見当たらない」(為替ブローカー)とされ、上値では戻り売りが厚かった。このほか、「日経平均株価の反落も重しとなった」(同)という。午後は「現行水準で動意を欠くのではないか」(先の大手邦銀)との声が聞かれる。 ユーロは午前9時以降、対円は小動き。対ドルは弱含み。正午現在、1ユーロ=164円04~08銭(前日午後5時、163円44~45銭)、対ドルでは1.0596~0596ドル(同1.0576~0577ドル)。