福田正博氏「チリの戦いぶりに日本に欠けていたものを教えられた」
日本がグループリーグで敗退したサッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会。決勝トーナメントも佳境を迎えているが、元日本代表のサッカー解説者、福田正博氏が今大会で注目した国はチリだという。
チリは決勝トーナメント1回戦でブラジルと対戦。1対1の激戦でPK戦の末、ブラジルに敗れた。「前回ビエルサが監督をやって話題になり、監督が変わったが同じようなスタイルにまた戻した。今回、ブラジルに負けたが相当苦しめたし、スペインも破っている。全然サプライズではない」。 福田氏はチリの攻守にわたってアグレッシブな面を評価する。「どんどん積極的にアプローチする。守備は相手のボールを奪いに行く。攻撃は相手のゴールに向かう。縦方向のランニングが多い。縦方向のパスが多い。戦っているし、ファイトしているし、ああいうアグレッシブなサッカーは見ている人たちにいろんなものを与えると思う。日本もああいうサッカーができればいいと思う」。 特にブラジルとの一戦はまさに魂と魂がぶつかり合う死闘だった。「(W杯は)何かを表現する場所ではない。技術・戦術・体力があることは当然で、その条件を兼ね備えた選手たちが『戦える』かどうかが大事。日本の1戦目はその気持ちの部分が欠けていた。それを教えられた試合」と語る。