小川が2得点で日本を牽引 11月のヒーロー、チームを刺激 3-1で勝利のサッカー中国戦
2026年に米国、カナダ、メキシコで共催されるサッカーのワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会のアジア最終予選は19日、中国福建省アモイでC組第6戦が行われ、日本は中国に3―1で勝った。 【写真】敵地のスタンドには中国サポーターが大挙。タオルマフラーを手に大声援を送った 小川(NECナイメヘン)が日本を力強く引っ張った。奪ったのは先制点と、食い下がる中国を突き放す追加点。ともに値千金となるゴールを挙げた27歳の点取り屋は、「先制点でチームに勢いを付けられた」と穏やかにほほ笑んだ。 攻撃の糸口をつかめずにいた前半39分、久保(レアル・ソシエダード)の左CKに頭から飛び込んでネットを揺らす。前半を2-0で折り返して後半3分に失点した6分後には、右サイドから伊東(スタッド・ランス)が上げたクロスを再び頭でねじ込んだ。 森保監督は「チャンスを作れずにいたが、セットプレーで流れをつかむゴールを取ってくれた」と先制点を評価。1点差となって沸騰するスタジアムを沈黙させた得点の価値も計り知れない。「自分のゴールでチームを勝たせる」と自身に課す重責をまっとうした。 10月までのW杯アジア最終予選全4試合に先発していた上田(フェイエノールト)の故障によって巡ってきたチャンスだった。15日のインドネシア戦でも、DFと競り合って先制点となるオウンゴールを誘発。みずからが上げる序列変更の〝のろし〟は、他ポジションの競争も刺激する。 11月の2試合で強烈なインパクトを残した。「インドネシア戦のオウンゴールも、あそこにポジショニングしたのが大事。きょうの2得点も成長だけど、満足せずに次へ向かう」。11月のヒーローは、W杯出場決定が懸かる来年3月の活動に向けて精進を重ねる。(奥山次郎)