初勝利目指す風間敏臣が「汚くてもいいから得意な部分に持っていき、何がなんでも勝ちたい」と決意の出陣【UFC】
「UFCファイトナイト・ラスベガス95:ティブラ vs. スピバック2」(8月11日、アメリカ/ネバダ州ラスベガス・UFC APEX)のメインカードの第1試合に出場する風間敏臣のコメントが大会を配信するU-NEXTを通じて届いた。風間は昨年8月のデビュー戦での惜敗を経て、約1年ぶりのオクタゴン復帰となる。対戦相手はデイナ・ホワイトのコンテンダーシリーズ出身でKO率が高いストライカーのハラランボス・グリゴリオウ(キプロス)。グリゴリオウは現役では唯一人、通算でも2人目のキプロス出身のUFCファイター。グレゴリオウも今年3月のUFCデビュー戦では敗れており、互いに初白星を目指して負けられない一戦となっている。 ◆ ◆ ◆ いよいよファイトウィークです。ラスベガス入りしてから調整で体を動かしたりはしましたか? 調子はいかがでしょうか。 「はい。(現地時間の月曜に)到着してから、すぐに動いてきました。すごく順調です。正直、体の疲れとかも感じていないですし、減量も順調なので気持ち的にも良くて。今は気分が楽です」 前回のデビュー戦からほぼ1年が経ちました。試合で負ったケガの治療などもあり、なかなかすぐに復帰戦とは行かなかったと思うのですが、今回の2戦目を迎えるまでの時間を振り返って今どのような心境ですか? 「自分自身としても“もう1年か……!”というくらい、すごく短く感じました。たぶんその間に過ごした時間が、すごく濃厚だったからなのだと思います」 濃厚だったというのは練習が充実していたということでしょうか? 「やっぱり“海外で試合をする”っていう部分に関して、海外での戦い方であったり、自分の弱点についてを改めて見直して、一からやってきた感じです」 そのための練習環境についてはいかがですか? 取り組みであったり、たとえば出稽古を増やすだとか、変化を取り入れたのでしょうか。 「出稽古はそんなに多い方ではなくて、自分のジム(和術慧舟會HEARTS)マンツーでやったりしてきましたね」 今年の春には同じUFCという舞台で活躍しているフライ級の平良達郎選手の練習パートナーとして沖縄のTHE BLACKBELT JAPANで合宿を張っていました。その経験は刺激になりましたか? 「もちろんです! やっぱり今、UFCで戦っている日本人選手のトップを走っているのは平良くんだし、練習を一緒にさせてもらったりするのもそうですが、彼が練習する姿を見て、それを体感するという経験も含めて、いろんな刺激を受けていました」 技術交換をするというような感じだったのですか。 「そうですね、平良くんは自分が疑問に思ったことを聞くと素直に教えてくれるので。それを自分のものにできるように取り組んできました」 カルペディエム三田などで風間選手が柔術の指導をしている様子も拝見したのですが、教えることで得るものもありますか? 「セミナーのような感じでやらせてもらっているのですが、そこで参加者の方から質問を受けたりしますが、そのときに改めて考えると自分でも分かっていないところがあったりします。だから、ああいう(指導の)機会というのは自分にとってもありがたいことだと思っています」 そうやっていろいろな人とさまざまな形で触れて吸収して、進化してきたという実感を今は持っているという感じですか? 「はい、そうですね」 今回の対戦相手、ハラランボス・グレゴリウ選手の印象を教えてください。 「上体がデカいというのがあって、フィジカル的な部分がすごく強いという印象です」 ハラランボス選手は空手がバックボーンですが、相手の打撃についてはいかがですか。 「空手をやっていたということは、あまり意識していません。HEARTSでもそういう話をしたのですが、空手自体が日本のものだから、そういう競技において海外でタイトルを獲ってきたということは特に気にせずにやっていこうと思って。それよりも、こちらとしては自分がやりたいことをやるという感じです」 今回の試合に向けてはどんな内容の練習を、どんな練習パートナーとしてきましたか? 「ジムの先輩の中田大貴さんに練習パートナーをお願いしたところ“勝つためになら何でもするよ!”って快く引き受けてくれて。この試合に向けての練習という意味では、大貴さんと仕上げてきた感じです」 それは、ハラランボス選手のストライキングの技術が高いことや、フィニッシュ力があるという点を意識して、仮想敵のような目的で頼んだということでしょうか? 「そういうわけではないのですが、実は大貴さんと自分はプロデビューの日が一緒で。そこからプロ5戦目くらいまではずっと同じ日に試合をしていました。だから、これは自分が勝手にそうだというだけではありますが、大貴さんは心が落ち着く存在なんです。それでお願いしたというのはあります。安心しながら“本当に勝ちに行かないといけない”と改めて思うことができました」