臨時国会召集 29日に石破首相が所信表明、「年収103万円の壁」引き上げ表明へ
第216臨時国会が28日、召集された。29日に石破茂首相が所信表明演説を行い、10月の衆院選で与党が過半数割れに陥って以降、初の本格的な論戦が始まる。会期は12月21日までの24日間。所信表明演説では、自民、公明、国民民主3党が合意した「年収103万円の壁」の引き上げを表明する。控除額の引き上げ幅などは、3党による年内の令和7年度税制改正の議論で決定する。 【表でみる】控除額を178万円に引き上げた場合の年収別減税額 臨時国会は6年度補正予算案の審議と、政治資金規正法の再改正など政治改革関連の法整備の進展が焦点だ。首相は召集日の28日、記者団に「より丁寧に各党の意見を聞きながら対応をしていく」と語った。 立憲民主党の野田佳彦代表は党会合で「自公過半数割れを実現した結果が国会の審議風景に表れる。『熟議と公開』のコンセプトで新しい国会を創造したい」と強調。補正予算案や規正法再改正案に立民の主張を反映させる意欲を示した。 29日の所信表明演説の後は、12月2~4日に衆参両院の本会議で各党の代表質問を実施。5~6日に首相と全閣僚が出席する衆参の予算委員会を開催し、その後、補正予算案の審議に入る。