奈良の春日大社「神楽始式」 祈りを込め優美な舞奉奏
奈良市春日野町の春日大社(花山院弘匡宮司)で3日、「神楽始(かぐらはじめ)式」が営まれた。「八乙女(やおとめ)」と呼ばれる御巫(みかんこ)8人と神職が社伝神楽を奉奏し、国家の安泰や今年1年の神楽奉奏がつつがなく奉仕できるよう祈願した。 [写真]輪榊を手に「千代まで」を舞う巫女の最上位、一臈=3日、奈良市春日野町の春日大社
大勢の参拝者が見守る中、神職の祝詞奏上のあと本殿前の中門前で巫女6人が一人ずつ順番に、1年でこの日だけ舞われる秘曲「神おろし」を神職の銅拍子に合わせて奉奏。次いで、巫女による琴の音に合わせて、御巫の最上位「一臈(いちろう)」が、サカキの枝に鏡に見立てた白い輪を付けた神聖なる「輪榊(わさかき)」を手に、「千代まで」を舞った。