2025年春夏メンズコレ取材24時Vol.1 裸王「ディースクエアード」がぶっちぎり、新生「モスキーノ」と好調「セッチュウ」は明暗分かれる
コレクションは、いつも以上にセクシー&グラマラス。エレガンスとエッジの二面性にフォーカスしたコレクションは、男女モデルの体に巻き付けたボンテージハーネスと、ゴムの木の樹液を加工したラテックス素材の、色気を帯びたしっとり触感がポイントです。ベーシックなシャツやボンバージャケットはシアー素材で肌を露わにし、ラテックスの鈍い光沢が肌を包み込みます。ピタピタのスキニーボトムで脚のラインを強調し、デコルテをむき出しにするワンショルダーや極端に深いVネックのトップスが、肉体の美しさを讃えるかのようです。ランウエイから距離がある2階席から見ていると、たまに「裸かな?」と錯覚するルックがあるほど、思い切った露出が目立ちました。それでも下品にならないのは、テーラリングやアクセサリーでエレガントな要素を加えているから。裸のような勢いあるスタイルでも、品を保つのが“裸王(ラオウ)”たるゆえんでしょう。スター錦野旦のような、袖にフリンジがジャラジャラ付いたライダースジャケットもきれいでした。色気と熱に満ちたショーが終わるころには、すっかりパワーチャージできていました。
21:00 「カナーリ」
ミラノ・メンズ初日はまだまだ終わりません。「カナーリ(CANALI)」の90周年を祝したカプセルコレクションお披露目イベントが本日のラストです。会場はゲストでかなりごった返しており、大盛況でした。会場にはブランドロゴを押し出した記念コレクションのほかに、同ブランドが地元学生にアーカイブ生地を提供し、学生たちがかなりフリーダムな感覚で作ったであろう作品も展示していました。90周年を祝うと同時に、次世代を担う若い世代にバトンをつなぎたいという、かなり素敵な試みでした。