英小売売上高、11月は前月比+0.2% 小幅増にとどまる
[ロンドン 20日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が20日発表した11月の小売売上高(数量ベース)は前月比0.2%増で予想を下回った。増加はしたものの、勢いがさえない英経済の状況が明らかになった。 ロイターがまとめた市場予想は0.5%増、10月は0.7%減だった。 前月比での増加は8月以来初めてだが、11月までの3カ月間では0.3%増で、6月までの3カ月間以来の低調な伸びにとどまった。 これまでの公式データによると、英経済は9月と10月にマイナス成長となり、コロナ禍以降初めて2カ月連続の縮小となった。 景気減速は、企業に増税を押し付けることになった10月30日発表の予算案を巡る懸念によるところが大きいとみられている。 イングランド銀行(英中銀)は19日、第4・四半期はゼロ成長になると予想する一方、根強いインフレ圧力への懸念から金利を据え置いた。 キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、アレックス・カー氏は「最近の弱い経済指標を考えると、きょう発表された数字はもっと悪かったかもしれない。来年は実質所得が引き続き増加し消費者信頼感も改善するため、小売業は消費支出の伸び加速に貢献するだろう」と述べた。 統計発表後、ポンド/ドルはほとんど動きがなかった。