「空のF1」の初日予選は強風と高波で中止!
時速350キロを越える3次元のモータースポーツで「空のF1」とも称されるレッドブル・エアレースの千葉大会の初日予選レースが4日、中止になった。この日、千葉の幕張海浜公園の特別コースで行われる予定だったが、19メートルを越える強風により海面の波が2.5メートルに達したため、レース委員会により、安全なレースができないと判断された。初日には、マスタークラス、チャレンジャークラスの予選レースがそれぞれ行われる予定だった。 レッドブル・エアレースは、14機が参戦。1機ずつ高さ 25m の空気で膨らませたパイロンと呼ばれるゲートを低空で通過しなければならないため、波が高い場合は、パイロンの安定性が担保できず、レスキューチームのスタンバイが困難などの危険が伴う。レース委員会は、運行の安全性に最善の注意を払っており、開催するための天候には、様々な基準が設けられており、今回の悪天候による中止が決断された。 「パイロットだけでなく、すべてのスタッフの安全性を確保するためにシリアスな判断をした」と、レースディレクターのジム・ディマッテオ氏。予選レースの中止は、すぐさま場内アナウンスにて観客に伝えられた。風は強かったが、天気だったため、すでに4万人以上が集まっていた観客が列をなして退場する様子 が見られた。単日券にて入場のチケットに関しては払い戻しが行われる(詳細は大会公式HP参照)。 なお本戦の対戦組み合わせを決める予選が中止になったため、明日5日は、現在のワールドランキングに沿ってマッチングされ、本戦の「ラウンド・オブ・14」からスタートする。レッドブル・エアレースの本戦は、1対1の勝ち抜き方式で、組み合わせ相手よりもタイムの上回った選手が「ラウンド・オブ・8」に進み(敗れた7人のうちタイムが一番上の選手が救済)、さらに「ファイナル4」で優勝者が決定する。 レースディレクターのジム・ディマッテオ氏は、「明日は風が弱まり、天候は回復する予報で、当初のスケジュール通りレースを進行できる」と語った。