<新外国人CLOSE-UP>チームを救う救世主になるのは誰だ? 期待の新助っ人たち【セ・リーグ編】
ヤクルト・ヤフーレ 滑るスライダーが武器
笑顔が素敵な右腕は最速152キロの直球に変化球も多彩。メジャー通算19試合登板で防御率7.58と実績こそないが、新天地でブレークを予感させる先発候補だ。大きな武器となりそうなのが「スパイクスライダー」と呼ばれる独特な変化球。曲がり幅の大きい魔球で日本の好打者たちと勝負する。2月17日にはライブBP(実戦形式の打撃練習)に初登板し、37球を投げて安打性4本に抑える投球。高津臣吾監督も「非常に内容があって良かった」と評価した。
広島・シャイナー 「打点」を挙げて勝利に貢献
メジャー経験こそないものの、マイナーでは6シーズンで通算102本塁打をマーク。2023年は自身初となる3Aでプレーをして124試合に出場すると、「打点を挙げるのが得意」と語るとおり、30本塁打、105打点を挙げた。持ち前のパワーで「長打は全方向に打てる」と、日本でも快音連発に意欲を燃やす。打撃練習では「非常にいい感覚」と気持ち良く打球を飛ばしているだけに、実戦が楽しみだ。レイノルズとともに中軸入りも期待され、勝利に貢献する打撃に見せる。
巨人・オドーア 実績最上位の大砲
MLB通算178本塁打、2016年には自己最多の33発を放つなど3度のシーズン30本塁打以上をマークする掛け値なしの大砲は、外国人野手や中田翔などの退団によって目減りするかと思われた長打力を補って余りある存在だ。乱闘騒ぎの先頭に立つ旺盛な闘争心も、チームに足りないものではある。二塁を本職とするが外野へも対応可能。合流が遅れていたものの、沖縄・那覇の2次キャンプからついに合流。トレードマークのヒゲに後頭部を残して髪もそり落とし、「巨人仕様」に生まれ変わった姿で現れた。打線の破壊力をさらに向上させるはずだ。
中日・ディカーソン ミート力に優れた中距離打者
実戦初打席となった2月16日のフリー打撃で柳裕也のカーブを救い上げ、右中間席へ運んだ。メジャー通算40本塁打の実力を証明したが、どちらかと言えば長打も期待できるアベレージヒッター。広角に強いライナー性の打球を飛ばす中距離砲だ。立浪和義監督は「ミート力がある」と評価し、左翼のポジションを大島洋平らと争うことになりそう。三番に定着できれば打線の厚みは増すが、昨年はアキーノで失敗しているだけに過度な期待は禁物。勝負強い打撃で存在感を見せたい。