「ピロリ菌のない国になれば胃がんなくなる」大分大学ピロリ菌研究チーム 死亡率高いブータンで撲滅活動
■全国民にピロリ菌の検査を実施へ 一方、医師不足を解消するため育成にも力を入れています。2か月ごとに大学から医師を派遣していてその結果、現地の内視鏡医は21人まで増えました。 大分大学にはピロリ菌を研究するブータン人留学生もいます。パッサン・ラモさんは、世界的に課題となっている耐性菌を調べていて、大学が11月からブータンで行う大規模な調査にも加わる予定です。 パッサンさん: 「現地では便検査によってピロリ菌を見つけ、帰国後は研究所を作りたい」 日本では2013年からピロリ菌の除菌が保険適用になりました。以降、胃がんによる死者数は減少しています。 山岡医師は、除菌環境を整備した『日本モデル』をブータンに持ち込み、今後数年かけて全国民にピロリ菌の検査を実施し、除菌を行いたいと考えています。 山岡医師: 「ピロリ菌がない国を作ると、胃がんがない国にほぼなるんじゃないか。『日本モデル』を持ってきてやっていきたい」 大分大学が種をまいたブータンの人々の命を救う活動は、現地と大学を中心に支援の輪が広がり、新たな段階へと進んでいきます。
大分放送