新幹線長崎ルート 「そのままではない」未着工区間の三つの特急 JR九州社長
JR九州の古宮洋二社長は28日の定例会見で、九州新幹線長崎ルート未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)をフル規格で整備する場合、利用客が多い鳥栖-佐賀の在来線は残すが、三つの特急(リレーかもめ、みどり、かささぎ)はそのまま維持されるわけではないとの見方を示した。佐賀県の山口祥義知事と10月24日に意見交換した際に伝えたという。 「リレーかもめ」は博多-武雄温泉、「みどり」は博多-佐世保、「かささぎ」は博多-肥前鹿島を運行している。 JR九州は未着工区間の並行在来線問題について、必ずしも経営分離を前提とせず関係機関と議論する方針を示している。鳥栖-佐賀の1日当たり平均通過人員は2万7881人。 古宮社長は「誰が経営するかは別にして」と断った上で、バスでは代替できないため鉄道が残るとした。全線フル規格化すれば在来線特急がどうなるかと山口知事から尋ねられた際に「リレーかもめの乗客はほぼ全員、新幹線に移るので、三つの特急がそのまま残ることはない」との見解を伝えたと明かした。 古宮社長は7月、与党検討委員会の意見聴取に対し、「みどり」と「かささぎ」について「博多-佐賀の特急体系をどうするかは需要動向をみて考えなければならない」と発言していた。