ため息、棘のある褒め言葉...「遠回しに攻撃してくる」ずるい人の心理
既読スルーをされた、ミスや失敗をしたとき、大きいため息をつかれた、皮肉や嫌味を言ってきたあとで「冗談です」と笑って誤魔化される...これらをされると、多くの方がモヤモヤしたり、どうしていいのかわからない気持ちになるでしょう。 あなたの脳は何タイプ? 人間関係のトラブルの原因にもなる「脳タイプ診断」 実はこれらは、不満や怒り、否定といった感情を遠回しに示す立派な攻撃。延べ1万人以上の心の悩みを解決してきた心理セラピストの大鶴和江氏は、この攻撃を「目に見えにくくわかりづらい、ずるい攻撃」と呼んでいて――。 ※本稿は、大鶴和江著『既読スルー、被害者ポジション、罪悪感で支配 「ずるい攻撃」をする人たち』(青春出版社)を一部抜粋・編集したものです。
目に見えにくくわかりづらい、遠回しな攻撃をする人たち
「今日はかわいい服だね。いつもと全然違う」 「すごいね、あなたでもできるんだね」 こういったわかりにくい棘のある言葉やコミュニケーションを取る人は周りにいないでしょうか。 これらをされたら、きっと多くの人が、モヤモヤするでしょう。 たとえ相手に聞き返しても「え? あなたの勘違いじゃないかな。意地悪のつもりはないし」などと誤魔化されて反論しづらい状況になり、相手にどう接していいかわからなくて困惑した。そんな経験はないでしょうか。 これらは「受動攻撃(Passive aggressive behavior)」と呼ばれるものです。不満や怒り、否定といった感情を直接相手にぶつけず、遠回しで受け身でいながら、わかりにくい消極的で否定的な態度や行動を示すことを指します。 シンプルにいえば、受動攻撃は、「目に見えにくくわかりづらい、遠回しな攻撃」で、私はこれらを「ずるい攻撃」と呼ぶこともあります。 先ほど挙げたもの以外にも、 ・相手を困らせるためにワザとミスをする ・控えめな言葉や態度でマウントを取ろうとする ・「あなたのせい」と被害者を装い、罪悪感を与える ・SNSを使った匿名での嫌がらせ ・物を返さない、納品をワザと先延ばしにして連絡すらもしない などがあります。