グリズリーズ河村勇輝、チームのスター選手に感謝「輪に入れてくれる」少ないプレータイムにも「常に100パーセントの準備」
米プロバスケットボールのNBAグリズリーズと2ウェイ契約を結ぶ河村勇輝選手が15日、ロサンゼルスでのレイカーズ戦の試合前に取材に応じ、現在の心境などを語った。 河村に、この日のベンチ外が伝えられたのは、「3、4時間前」だったという。グリズリーズに帯同しながら、下部リーグでプレーする「2ウェイ契約」。NBAでの立ち位置はプレー時間が物語る。これまでNBAで13試合に出場し、最多のプレー時間は8分。他の12試合は5分以下だ。 だが、試合に出る機会が少ないからといって、練習に変化をつけることはないと話す。「グリズリーズでも、(下部リーグの)ハッスルでも、常に試合までのプロセスは変えない。常に100パーセントの準備をして試合に臨むことを心がけている。グリズリーズだと、なかなか試合に簡単に出られない状況だが、だからといって、いつもの準備をしないということはない。いつでも試合に出る準備をした選手に、チャンスは巡ってくると思っている」 クラブハウス前の通路で河村が報道陣に囲まれていると、チームメートのジャ・モラントが通りがかった。「ユウキ、ユウキ」と声を出しながら、周囲の笑いを誘う。河村は2つ年上の25歳で、同じポジションのスターG(ガード)ジャ・モラントのプレーを分析し、そのリーダーシップを日々学んでいると話す。 モラントが過ぎ去った後、こう語った。「ああいった感じで、2ウェイ選手だからだとか、英語があまりしゃべれないからとか、関係なしに常にコミュニケーションをとってくれてチームの輪に入れてくれる。本契約の15人だけでなく、2ウェイ含めた18人、スタッフ、コーチも含めて全員で優勝するんだと。そのための関係づくり、コミュニケーションの仕方が(モラントは)うまい」 いばらの道を進むが、悲壮感はない。異国で言葉の違い、文化の違いも感じながらのチャレンジだが、充実感がにじむのは、メンタルの強さと同時に仲間の存在も大きいのだろう。
中日スポーツ