50代の爪、なぜ弱くなる?「爪は老化しません」専門医が明かす二枚爪、割れ爪の驚きの原因と育み方
3ヶ月の正しいお手入れで、爪は生まれ変わります
爪が弱くなる原因が“老化ではなく乾燥”なら、お手入れ次第で健康な爪を育むことは十分可能です。 「爪の縦線が目立ったり、二枚爪が生じたときは“乾燥のサイン”と受け止めましょう。そんなときは肌と同じように爪にもうるおいの補給が必要です。爪は周囲の皮膚の状態にも影響を受けやすいため、爪だけでなく手先全体をしっかりと保湿してあげてください」 ベースコートやトップコートも爪のうるおいを保つ方法のひとつ。爪は皮膚から水分を補給していますが、その一方で爪の表面からは水分が蒸散しているためです。ベースコートやトップコートはネイルカラーのもちや発色をよくするだけではなく、爪の水分蒸散を防ぎ、弱った爪を保護する目的で役に立ちます。 また日常的に触れる水や洗剤も、爪を乾燥させる要因に。爪にベースコートなどを塗っておくと水仕事から爪を守ることができます。 「健やかな爪を育むカギを握っているのは、“甘皮”と“爪母(そうぼ)”です。甘皮は皮膚と爪の隙間を埋めて、皮膚に雑菌や化学物質などが入り込まないように守っている防波堤。そしてこの甘皮の先──爪の根元にある爪母は、新しい爪を生み出すところです」。甘皮にダメージがあると爪の内部や爪母にも悪影響を与える可能性があるため、自己流の甘皮ケアはやりすぎないように細心の注意が必要です。一方で爪の根元にある爪母には、オイルや美容液でこまめに栄養を与えると、健康な爪の育成になるでしょう。 「手の爪は一日平均約0.1ミリ、1カ月で約3ミリ成長します。つまり“爪1本分”の成長に必要なのは、約3~4カ月。このあいだ正しいケアを意識して行えば、3~4カ月後には爪の健やかな変化を実感できるはずです」
【爪のお手入れ基本&おすすめアイテム】1. 爪だけでなく手先から手の全体まで保湿してください
爪は非常にデリケート。「まわりの環境の影響を受けやすく、爪に問題がある人は、手全体が荒れているケースが多い。コロナ禍を経て、消毒の習慣が定着したことも手荒れの原因でしょう」と齋藤先生。爪を健やかに保つためには“手全体”の保湿が欠かせません。手のうるおいは日常で奪われやすいため、ハンドケア製品を常備してこまめな保湿を習慣にしましょう。 〈左〉ハンド/ネイル トリートメント クリーム[30㎖]1,430円(クラランス) 〈右〉クレーム アブリコ[8g] 4,620円 (パルファン・クリスチャン・ディオール)