「中性的な人間でありたかったのかも」黒沢かずこが、中2で初潮を迎えて抱えた葛藤 #性のギモン
女性同士でも「生理に対する考え方が違う」と感じることも
――大人になってからは、生理とどのように付き合っていますか。 黒沢かずこ: 芸人なので、仕事でよく温泉ロケがあるんですよ。プールや海での撮影の時も「生理の日に当たったらどうしよう」と不安になることがありますね。「タンポンを入れたらいいじゃない?」と言われることもあるのですが、私はちょっと抵抗があって、タンポンを入れられないんです。 少し前までは、「できますか?」と聞かれたら、仕事なんだし何が何でも「やります」と答えるのが当たり前という暗黙の了解がありました。でも、今は「すいません、生理なのでできません」と話すと「そうですか。わかりました」と男性側が言わなければいけないような雰囲気になりましたね。 ――やはり女性のスタッフの方が生理について相談しやすいのでしょうか。 黒沢かずこ: 女性の方が、「タンポンを入れればいいじゃないですか」と言う人もいるんですよ。そういう女性は、多分生理中にタンポンを使ってでも仕事しなきゃいけないことがあったのかもしれません。でもそれは個人の考えだし、無理してやらなくてもいいんじゃないかなと今は思っています。 生理の話とかは、女性と話す時の方が圧を感じて怖くなることもあるんです。自分の経験を相手にも強くすすめる、強引な人もいます。特にタンポンについては、女性から「簡単だよ」「楽だよ」と言われることがあると抵抗を感じますね。自分が経験してよかったから他の人にもすすめるのだと思いますけど、受け入れられるタイミングは人それぞれじゃないでしょうか。 ――女性同士でも、生理に対する考え方が違うと感じることがあるんですね。 黒沢かずこ: 例えば、同じ女性でも、生理痛がすごくつらくて寝込む人もいれば、そうでない人もいる。人によって違うので、女性同士でも結構わからない部分があると思うんです。 私は生理痛がそんなに強くないので、つらすぎるという人の気持ちはあんまりわかりません。でも、ときどき生理痛があると、ずっと腰を金属のようなもので叩かれているような感じがします。そういう経験がないと、生理痛がひどい人の気持ちはなかなかわからないですからね。