マダニ対策としてアウトドアで話題の虫除け…今、増えているトコジラミにも役立つ!? 虫対策を製薬会社に聞いた
最悪、死に至ることも!恐ろしい虫さされ
ーーツツガムシってあまり聞きませんが、厄介な虫なんですか? 「ツツガムシとはダニの一種で、約0.2mmとほとんど肉眼では見えない大きさです。北海道や沖縄など一部の地域を除いて全国、野山や河川などに生息しています。このツツガムシに刺されると、『ツツガムシ病』を発症することも。ツツガムシが幼虫の時期である春から初夏、秋から冬にかけてが注意時期です。 『つつが虫病リケッチア』という病原体を保有するツツガムシに刺されることで感染するのがツツガムシ病で、罹患すると食欲不振や発熱など風邪のような症状が出ます。また、刺し口が腫れ、発疹が顔や胴体に現れるので、症状が出た場合は、早期に医師の診察を受けてください。 重症になると肺炎や脳炎症状を引き起こし、最悪の場合は死にいたることがあるので、マダニと同様に気をつけてもらいたいですね。ちなみに実は『サラテクト』もいろいろな種類がありますが、ツツガムシへの忌避効果があるのは『医薬品 サラテクトミスト リッチリッチ30』です。ツツガムシに対しては、使用方法が通常と異なるため、正しく使用し、山や川でのレジャーを楽しんでください」 ーー「有効成分ディート配合」というのがポイントのようですが、ディートって何でしょうか? 「ディートというのは、忌避効果のある成分の一つで、蚊などの触角に作用する虫よけの有効成分です。1回の使用で長時間効果を保つことから、世界的に最も多く使用されており、日本では約60年以上使用されてきました。ディートを使用した当社の『サラテクト』シリーズは、前述の虫だけでなくヤマビルなど多くの害虫などに忌避効果を発揮することから、普段の虫よけから山登りやキャンプなど様々なシーンで利用していただけます」 ーーマダニやトコジラミ、ツツガムシはこうした虫よけ剤を使いつつ、他にはどういうことをすれば忌避対策になりますか? 「マダニが生息していそうな草むら近くの屋外作業やレジャーでは、⻑袖・⻑ズボンを着⽤、⾸にはスカーフやタオルなどを巻き、肌をなるべく露出しないようにしてください。⾍よけ剤はパッケージの裏⾯に記載されている適⽤害⾍に、マダニやトコジラミ、ツツガムシが記載されているかを確認して使⽤してください。 ちなみにトコジラミは、気温25℃くらいを好み、春から夏にかけて活動のピークを迎えます。赤褐色をした成虫は体長5~8mm程度で肉眼でも確認できますが、乳白色で1mm程度の視認しにくい幼虫も人を刺すことがあるため注意が必要です」