葛飾・足立エリアで戸建て住宅5000棟の販売実績を誇っていたガクエン住宅など2社が破産
(株) ガクエン住宅(TDB企業コード:988352881、資本金8000万円、東京都葛飾区南水元2-20-10、代表中根一成氏)と、関係会社の(株)コスモ建設(TDB企業コード:984448948、資本金1000万円、同所、同代表)は、9月10日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。 破産管財人には、浅沼雅人弁護士(ときわ法律事務所、千代田区大手町1-8-1、電話03-3271-5140)が選任されている。 (株) ガクエン住宅は、1984年(昭和59年)1月に設立された戸建住宅販売業者。本社のほか綾瀬支店を構え、葛飾区や足立区をメインエリアとして、戸建住宅の販売を中心に建築条件付き宅地販売や中古マンションの販売、注文住宅の請負などを手がけ、2002年5月期には年売上高約92億1900万円を計上していた。 しかし、その後はリーマン・ショックによる不動産市況の低迷や、同業他社との競合により受注は下降傾向で推移していたほか、コロナ禍では一時的に営業活動が停滞。2020年には新築分譲住宅の供給数5000棟を達成していたが、不動産価格の高騰もあって土地仕入が難航するなど販売戸数が減少し、2023年5月期の年売上高は約41億円に落ち込んでいた。また、営業の中心を担っていた創業者である会長が今年4月に死去したことで、事業の継続が困難となり、9月2日付で事業を停止し、7日付で従業員を解雇。一方で本社には9月8日から18日まで臨時休業とする張り紙が出されていた。
(株)コスモ建設は、1986年(昭和61年)3月に(株)ガクエン住宅の工事部門が独立して設立された。同社が開発・販売する木造住宅の建築工事を手がけ、2007年9月期には年売上高約29億6200万円を計上していたが、近年は(株)ガクエン住宅の業績低迷の影響を受け、2022年9月期の年売上高は約12億2000万円にダウン。同社に連鎖する形となった。 負債は、(株) ガクエン住宅が債権者約78名に対し約41億800万円、(株)コスモ建設が債権者約39名に対し約13億2500万円、2社合計で約54億3300万円。