「山歩き初心者」に断然おすすめ! 自然も温泉も楽しめる「芦ノ湖西岸11kmコース」の中身
箱根・芦ノ湖を堪能するハイキングにオススメなのが芦ノ湖西岸遊歩道コースです。帰りは箱根町港から海賊船乗船で遊覧し、箱根高原ホテルで日帰り温泉を楽しむワンディハイキングを楽しみました! 【画像】11キロの行程を順路ごとにチェックする
芦ノ湖の歴史も楽しめる西岸遊歩道
還暦一歩手前の同窓の仲間と芦ノ湖西岸ハイキングを計画。一日をたっぷり満喫するワンデイトリップを楽しみました。 朝8時、箱根の桃源台駅駐車場に車をパーキング。近くには箱根ビジターセンターの駐車場もあるので、どちらかに車を駐車できるとベストです。桃源台駅から芦ノ湖キャンプ村を抜けて、湖尻水門からが芦ノ湖西岸遊歩道のスタート。湖尻水門から深良水門、亀ヶ崎、小杉ノ鼻、真田浜、百貫ノ鼻、箒ヶ鼻、白浜、箱根園地まで約11キロの遊歩道を歩きます。 後日調べてわかったことですが、スタート地点にある2つの水門にはとても面白いエピソードがあります。芦ノ湖の水位を調節する水門が湖尻水門なのですが、堤防がない芦ノ湖の水があふれ出る水位は3.2mと低く、2019年の東日本台風時には3.45mを記録しています。 じつは神奈川県の小田原漁港近くに流れ出る早川の源流がなんとこの湖尻水門。よって河川法では芦ノ湖は湖ではなく、二級河川・早川の一部で、芦ノ湖も二級河川の扱いなのだそうです。「おおっ、芦ノ湖って河川扱いなんだ」とはじめて知りました。 湖尻水門から歩くこと約1.3キロにある深良(ふから)水門も面白い。箱根外輪山をぶち抜く全長1280メートルの灌漑用水路(箱根用水とも呼ぶ)で、徳川4代将軍である家綱公の時代に手掘りで完成。2014年世界かんがい施設遺産として「深良用水」で登録されています。 芦ノ湖側と深良側(静岡県裾野市)の両方から手掘りで誤差1mほど! 3年半の歳月と7300両余りの費用をかけて、旱害で苦しむ村民を救うために作られたというから凄いですね。
初心者でも楽しめる、比較的平たんなコースも魅力
そんな歴史を知っているとさらに楽しい芦ノ湖西岸ハイキングは、芦ノ湖を眺めながら湖沿いの森を歩きます。アップダウンも少なく、ところどころに現れる小さな砂浜が綺麗で、心がとても癒されます。芦ノ湖ではボートで釣りを楽しむ人などを眺めながら、天気がよければ対岸に駒ヶ岳や箱根神社などの眺望も期待できます。 静かな道を歩きながら秋の実りの栗やしげる苔、植物に秋の紅葉を楽しみつつ、亀ヶ崎、小杉ノ鼻、真田浜をゆっくりウォーキングします。時折現れる土砂が崩れたところなどを通過する際は少し注意して歩いてください。 芦ノ湖の歴史を肌で感じながらほぼ半周する芦ノ湖西岸遊歩道コースをゆっくり歩くこと3時間半、白浜でお昼ごはんです。sotoのアミカスバーナーで、お湯を沸かしてランチタイム。カップラーメン&おにぎり、インスタントコーヒーを飲んで、湖畔の岸辺を楽しみました。 ランチの後はゴールの箱根園地まで0.9キロ。青空も広がり、太陽が顔を出してきました。芦ノ湖西岸ハイキングのゴールの箱根園地からはお楽しみの箱根海賊船に乗って桃源台まで戻ります。 箱根町港から片道1200円で桃源台まで、芦ノ湖湖畔を優雅に遊覧の旅。海賊船の船旅の後は車に戻り、近くの箱根高原ホテル日帰り温泉で汗を流して疲れを癒しました。 あなたも大人の遠足、箱根・芦ノ湖西岸ハイキング&海賊船&日帰り温泉プランを楽しんでみてはいかがでしょうか。
多田壮一