「運動部女子みたいになってしまう」髪を結ぶとき、不器用な人が間違ってやってしまっていること
まとめ髪をするときの、最低限のポイント
まとめ髪には、どんなスタイルであっても共通する大事なポイントがあります。苦手意識のある方は、このポイントを見逃しているのかもしれません。 そこで、一番基本的なヘアアレンジと言える、一つ結びする際に一番大事な見た目のバランスについて解説します。 見た目のポイントは2つ、「前からの見え方」と「横からの見え方」です。 【前からの見え方】トップをつまんで三角にするのがセオリー 「前からの見え方」の第一歩は、トップの毛束をつまんで引き上げ、シルエットが三角形になるように意識することです。ふんわり系アレンジが定番化したことで、多くの方が実践するようになったテクニックですが、簡単にバランスよく見せられる常套手段です。 この際、ゴムで髪を縛った後にトップの毛束をつまんでも、引き上げにくく頭皮も痛めやすいので、縛る前に片手で毛束を緩めておいた方がストレスなく引き上げることができます。引き上げる位置は「前髪の後ろ」か、前髪がない場合は「一番てっぺんの部分」を意識するのが良いでしょう。 「一番てっぺんの部分」がふんわりすると、同時に後頭部もふんわりするため、後頭部が絶壁に見えにくく、「横からの見た目」も良くなります。 この「トップを三角にする」と見た目が良くなる理由は、頭が「卵型」に丸く、バランスがよく見えるようになるからです。 東アジア系の頭は、「ハチ(頭の上の両サイドの骨張っている部分)」が張っていることが多く、ギュッと縛ると頭が四角く見えやすくなります。 ピチッと結ぶとバランスが悪く、全身に対して頭が大きく見えてしまいがちな理由はこれです。 これをトップが「ふんわり」するように毛束を引き上げることで、トップのフォルムが三角に変わると、全体が「卵型」のように見え、ハチを目立たないようになります。すると、全体がバランスよく、スッキリして見えるようになるのです。 【横からの見え方】結び目の位置で印象は様変わりする 一口に一つ結びといっても、「結び目の位置」によって印象は様変わりします。 美容業界では、「顎の先」から「耳の一番高いところ」を結んだ上の点を「ゴールデンポイント(GP)」と呼びます。例えば、この「ゴールデンポイント」の位置に合わせてポニーテールをするとバランスよく見えやすいとされるなど、ヘアアレンジでは特に意識されている場所です。 しかし、実際は、ヘアアレンジをする際にゴールデンポイントより低い位置で結ぶ方が多いかと思います。なぜなら、ゴールデンポイントより上に結ぶとかなり子供っぽく、キャラクター性の強い印象になるからです。例えば、一昔前に流行した「盛り髪」には現実離れした華やかさがありましたが、これも結び目がかなり高い位置にあったからです。 下の図は、お団子スタイルの結び目の位置の変化を表しています。結び目の位置が少し違うだけで、見た目に大きな変化が起きることがわかるでしょうか。 結び目の位置が高いと「活発、カジュアル、幼い」印象に、低いと「控えめ、シック、大人」な印象になります。近年は低めにまとめるスタイルがトレンドですが、4.5.6ぐらいの違いでも、意外なほど見た目に影響します。 このように結び目は、一段ズレるだけで印象が変わります。「自分がなりたいイメージと、なにか違うな?」と感じる方は、実はこのバランスが少しだけズレているのかもしれません。