四季報「新春号」で分析!「久しぶり最高益更新」ランキング
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日経平均株価が31年ぶりの高値を更新した2021年。久しぶりに過去最高益を更新しそうな企業も多い。 『会社四季報』2022年1集(新春号) のデータを基に「久しぶり最高益更新銘柄」を探ってみた(本記事は 『週刊東洋経済』12月18日号 特集「株の道場 新年相場編」から一部転載したものです)。サプライズを好む株式市場は、久しぶりの最高益に敏感だ。長らく投資家の視野から外れていた企業が、再び注目される可能性を秘める。 しかし、特別利益の計上など、一過性の利益で最高益になっても評価されない。そこで、今期純利益が四季報予想で10億円以上かつ経常利益の9割未満、最高益更新率が5%以上、来期純利益も増益という条件をつけた。 1位は、29年ぶりに最高益を更新するカノークス(8076)。トヨタ自動車向けが主力の鉄鋼商社だ。自動車向けの鋼材が大幅増。仕入れ価格が高騰しても販売価格に転嫁できている。配当も前期30円から今期80円へ大幅に増える。 連結決算での過去最高純利益は2019年3月期の14.7億円。しかし、単独決算時代の1993年3月期に15.4億円を記録していた。今期の四季報予想ではこれを塗り替える。 2位は神島化学工業。住宅向け不燃建材メーカーで、マグネシウムなど化成品も扱う。付加価値の高い高級軒天井ボードが想定を超える伸び。マグネシウムもサプリメント用途で米国中心に好調が続く。1997年4月期以来、25年ぶりとなる最高益更新だ。 3位は伯東。伯(ブラジル)から東(東京)への水晶原石輸入を目的に設立された専門商社だ。現在の取り扱いは電気機器、半導体、電子部品など。今期は半導体や車載用電子部品、プリント基板製造装置などが好調だ。 四季報予想の営業利益は75億円と前期比約2倍で、純利益は会社計画を上回る50億円を予想。2000年3月期に記録した34億円を46.8%も上回り、22年ぶりの更新となる見込みだ。 (東洋経済 記者)
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福田 淳