“値上げの波”水道代にも──背景に老朽化・資材高騰 豆腐店も困惑…千葉は30年ぶり20% 節水のコツは【#みんなのギモン】
■千葉県以外でも…全国各地で値上げ
山崎アナウンサー 「自分の家庭以外で値上がりを感じる部分があるかもしれませんね。水道料金の値上げは千葉県だけではありません」 「大阪・豊中市では上下水道が来年2月、約20~30%値上げとなります。値上げとなるのは約20年ぶりということです。山口市は来年4月から平均15%の値上げ。静岡・浜松市も来年の秋に平均20%の値上げが検討されています」 忽滑谷こころアナウンサー 「千葉県だけはでなく、いろいろな地域で値上げがあるということで、エリアはバラバラですが、なぜ相次いでいるんですか?」
■水道料金、何に使われる?…内訳は
山崎アナウンサー 「場所は離れていますし、共通するものは少ないですよね。値上げの理由の説明の前に、水道料金が何に対して使われているか、どういったところに回っているかご存じですか?」 桐谷キャスター 「水をきれいにするとか?」 森アナウンサー 「浄水場、浄水施設ですね」 鈴江アナウンサー 「きれいにして、それを流す管とか。水道管を維持するのにもお金がかかりますよね」 山崎アナウンサー 「国土交通省ホームページで水道料金のざっくりとした内訳を確認します。水をきれいにして送り届けるための費用が44%。水質の検査や、水を送るための電気代などもここに含まれます」 「残りの56%は施設をつくり、維持するための費用です。施設は浄水場や水道管などですが、老朽化したら新しくつくりかえる必要があります」 「まちを歩いていて工事の様子を見たことがあるという方がいらっしゃると思いますが、千葉・佐倉市で去年あった水道管工事では、40年以上前に埋められた水道管を新しいものに交換していました」
■国が定める老朽化の目安は40年
山崎アナウンサー 「水道料金の値上げの主な理由ですが、こうした設備を新しくするために必要な資材の価格が高騰しているからです。それは一部の地域に限った話ではありません」 「国交省の資料によると、国が定めている老朽化の目安は40年ですが、2020年度の時点で40年以上経過している水道管が全国で20.6%ありました」 「老朽化したものは工事が必要です。避けられない工事が多くありますが、いつもよりコストが上がり、料金を値上げするしかないという状況だった、というのが理由です」 森アナウンサー 「日本の水の使用量全体を見ても、1990年代後半をピークに下がっています。人口減や節水意識で水を(かつてより)使わなくなっている。そうすると水道料金を(以前よりは)払わないので、こういったコストを払うのがより大変になってきますよね」