「自由」が社風の会社は損をする? 組織に「ルール」が必要な理由【ビジネス最前線】
ルールを定める上で重要なポイント2:ルール決定者が決まっている
ルールを定める上での注意すべきポイントの2つ目は、「ルールの決定者が決まっている」ことです。 ・会社全体のルールであれば、社長 ・部全体のルールであれば、部長 ・課全体のルールであれば、課長 というように、それぞれのルールにおいて決定者が誰かが明確になっていることが重要です。 その上で、今のルールのままでは、自身の成果を上げていく上で不都合となってしまうなど、自分の役割を果たす上でルールを変更してほしい場合には、ルール決定者にルールの変更を上申していくことも重要です。 社内のルールが増えてくると、誰に確認したらよいかが分からず、結果的にルールが形骸化してしまうことも多くあります。そうならないためにも、ルールの決定者を明確にして、決定者が責任をもってルールを運用していく必要があります。 特に部署を跨いでルール展開されているものなどは、定期的に部署の責任者で横断的なルールが形骸していないかを確認していく定例会を開いていくことも有効です。
ルールの範囲内で「自由」が成立する
ここまで、ルールの設定の仕方から形骸化しないための運用について、解説してきました。 ネガティブな印象を持ちやすい「ルール」という言葉ですが、「ルール」がない、もしくは曖昧であるが故に必要以上のストレスがかかったり、本来不要なコミュニケーションが必要になったり、組織としても目標達成に対して、時間がかかってしまいます。 「ルール」によって何もかもを縛るわけではありません。 「ルール」の範囲内においては、「自由」が存在するわけなので、むしろ、「ルール」の中で自由に発想し、アイデアを出していくことが必要です。
明確なルールによってこそ、組織の成果最大化につながる
組織として存続していくためには、組織としての成果を出し続けなければなりません。成果を出し続けると言っても、もちろん、失敗することもあるでしょう。しかしながら、失敗しても、その原因をいち早く追及して、修正を繰り返していくことで、正解に近づいていくように変化し続ける必要があります。 明確なルールがない組織では、それぞれがぞれぞれの考えで自由に進めていった結果、何が組織として修正すべき根本原因なのかが不明瞭になりがちであり、組織としての修正スピードが遅れてしまいます。 明確なルールが設定されているからこそ、メンバー一人ひとりがやるべきことが明確となり、組織として失敗したとしても、何が原因かがすぐに明らかになるため、修正するスピードも速くなり、結果として、組織としての目標達成の可能性が高まっていきます。