赤ちゃんの頃しか見られない超かわいすぎる動作…! 発達の確認ができる「原始反射」って?
子育てに直面したときに、巷で耳にする、あんなウワサ、こんな説。それってほんとうに根拠があるの? 指先を使うと頭が良くなる! 偏差値40台から有名校に合格の僕が無意識に行っていたこと これまで、気になる論文を読んできた、情報理工学博士の山口先生が、世の中にあふれる「子育て説」を科学の面から一刀両断。現在子育てに悩んでいる方、なにかヒントが見つかるかもしれませんよ! 今回は、「原始反射」についてお話しします。
生まれつき備わっている「原始反射」って知ってる?
原始反射はご存じですか? ちょっと調べものをしたことのある方はご存知だと思いますが、今日はこの「原始反射」の話をしたいと思います。 原始反射というのは、赤ちゃんに生まれつき備わっている反射の動作のことを言います。 子育て経験のある方はイメージしやすいと思いますが、赤ちゃんは、大きな音にピクッと動いたり、手に触れると、ぎゅっと握り返したりします。そういった行動のことを指します。 赤ちゃんのこうした反応の多くは、発達の基本となるような事柄が多いのですが、特に生まれたばかりの新生児から、歩くまでの間に出現すると言われています。
原始反射の一例
原始反射の種類はいろいろありますが、反応が見られないとか、なかなか消失しないなどでも、個体差だと思って心配する必要はないとも言われています。 この時期にしか見られない動きも多いので、赤ちゃんに対していろいろやってみてください。一つひとつは、とてもかわいい反応なので、ちょっと楽しいと思います。 ●自動歩行 足の裏が床や布団などに触れると、歩き出すように両足や片足を前後に出してみることをいいます。「歩行反射」とも言われます。 ●モロー反射 突然の音や大きな音などの刺激があったときに、ピクリと反応したり、身体の中心に向かって両手を広げて抱きつくような動きをします。また、柔らかいベッドに寝かせた赤ちゃんの後頭部に手を当てると、同じように両腕を広げて、何かにしがみつくように両腕を縮ませたりします。 このモロー反射、生後6ヵ月以上経過しても反射行動をしてしまう場合には、脳の発達に異常がある可能性があるので、所定の定期検診で確認を行うことがあります。 ●哺乳反射 赤ちゃんの口に入ってきたものを、なんでも吸うことを言います。母乳を飲むために必要な動作です。 ●握り反射 目の前にあるものはなんでも手のひらをつかって握りしめます。足の指も折り曲げます。 ●目を閉じる反射 強い光や風がくると目を閉じることです。