牛丼はもう高級品? 10年前は並盛200円台、大手3社の値上げの歴史
●すき家:増税に合わせて値下げという思い切った戦略
すき家はほか2社と異なり、2009年と早い段階から並盛290円という低価格で牛丼を提供していました。当時を知る人にとってはリーズナブルな牛丼といえば「すき家」というイメージがあったのではないでしょうか。 しかし、その後は他社も価格競争に参入。それに対応する形で、270円へとさらなる牛丼の値下げを行いました。その日取りはなんと消費税増税となる2014年4月1日。他2社が増税を機に値上げをしたタイミングでのことで、大きなインパクトを与えました。 しかしその後は値上げに転じていきます。わずか4カ月後の2014年8月には291円に、2015年4月には「牛丼NEW VALUE」と銘打って肉を増量しつつ380円に価格を再設定しました。2020年代に入ってからは2021年12月に400円。2024年4月に430円。そして今回2024年11月に450円となりました。2024年4月には同時に深夜料金も導入されています。
●上がり続ける価格 牛丼はもう高級品?
これまで、各社の牛丼並盛の価格の変遷を見てきました。現在でも日用品やエネルギーの価格は上がり続けており、今後も牛丼は値上げが続くことが予想されます。一杯500円を超えるのも、そう遠い話ではないかもしれません。 現状でも卵やみそ汁、サラダや漬物といったサイドメニューを加えて、バランスのいい昼食にしようと思うと1000円を超えてしまうこともしばしばです。昔から庶民の味方というイメージが強かった牛丼ですが、最近は「トッピングやサイドメニューは控えておこうかな」とためらってしまう人もいるのではないでしょうか。
波止場の鯱