【能登半島地震・豪雨】子供2,998名を含む5,249名を支援、ワールド・ビジョン・ジャパンが活動を報告
特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は、令和6年能登半島地震の発生から1年が経過するにあたり、これまでの活動成果を公式Webページに公開した。WVJは、計32名のスタッフを延べ322日間現地に派遣し、被災した子供たちとその家族に対する支援を実施した。 【画像】「わくわくデー」の様子。傘袋のロケットで歓声を上げて遊ぶ子供たち WVJの報告によれば、これまでに支援を届けた人数は子供2,998名を含む計5,249名。活動内容は「教育などの再開支援」「応急仮設物資支援」「子供の居場所づくり・遊び支援」など多岐にわたる。 2024年1月の初期支援では、余震が続く中でさまざまな我慢やストレスを子供たちが強いられており、避難所内で子供たちが安心して過ごせる場所を整えた。また、子供たちがのびのびと遊べる機会として、七尾市ならびに輪島市の小学校や避難所などで1月20日~22日にわたって「わくわくデー」を開催している。 災害後の心のケアを目的とした「みんなで遊ぼう!」プロジェクトでは、2024年2月から10月までに計21回開催し、381名の子供たちが参加した。このほか、夏休みや秋の遠足では地域外へのおでかけイベントを実施し、子供たちがリフレッシュできる機会を提供した。 また、西川株式会社と連携し、仮設住宅503戸に入居している人を含む合計1,060名に寝具セットを支援。子供用文房具の配布も実施した。9月の豪雨では仮設住宅に床上浸水の被害が発生し、WVJでは追加で寝具セットの支援を決定。希望者を対象として、輪島市内の仮設住宅に191セットを届けている。 11月には、町野町の小学生10名が参加した「とじま水族館」の見学のほか、12月には門前町の小学生13名が参加した「あそびの森かほっくる」でのアスレチックなど、子供たちが友だちと一緒に出かけて遊ぶ機会を提供した。さらに、珠洲市、輪島市、穴水町、能登町の県立高校5校の1~3年生の生徒865名を対象に、高校生学習支援金として、1人あたり1万5千円の図書カードを支援している。 WVJの髙橋布美子スタッフは、「9月に発生した豪雨災害により、念願の学校行事が中止や延期になったり、子供の遊べる場所が以前より減ってしまった」とこれまでの活動を振り返った。さらに、「遊びは子供たちにとって、食事するのと同じように必要で大切なもの。これから能登の子供たちのために何ができるのか、発災直後とはまた違う意味で模索を続ける」とコメントしている。
こどもとIT,編集部