F1第4戦木曜会見:「飽きる暇ないんじゃない?」「1000周以上走っているから」“飽きっぽい”角田の一言に一同驚愕
2024年F1第4戦日本GP。当然ながら最初の質問は、唯一の日本人F1ドライバーの角田裕毅(RB)に向けられた。これまでも、ファンからたくさんの贈り物をもらって来たことを受けてのものだった。 【写真】2024年F1第4戦日本GP FIA会見 カルロス・サインツ(フェラーリ)&角田裕毅(RB) Q:ユウキ、今年も素敵なプレゼントをもらったんですか? 角田:ヘルメットとレーシングスーツを着た、本当に小さな小さな僕自身をもらいました。 「人形」や「フィギュア」と言わずに「僕自身」と言ったことで、いっせいに周りのドライバーからツッコミが入った。 マックス・フェルスタッペン:それは間違いなく、等身大のユウキだったんだと思うよ。 カルロス・サインツ:鏡に映った姿だったんじゃない? 角田:そうだったかも。でもそこまで大きくなかったよ。バッグのなかに入れたりして、お守りにする感じだから。 全20人のなかで一番小さい日本人は、他のドライバーたちからかなり愛されている感じだ。 別の質問でも、角田の答えにみんなが大注目した。 Q:鈴鹿はドライバーズサーキットとして、よく知られています。特に好きなコーナーを教えていただけますか? 角田:大好きなサーキットですけど、でも……飽きますよね。 鈴鹿ほどの攻めがいのあるコースを、走っていて飽きる? 他の5人が驚いた顔で、いっせいに角田を凝視した。 アレクサンダー・アルボン:本当に? 角田:いや、なんていうか、つまり鈴鹿がどうこうっていうんじゃなくて、僕の性格がそもそも飽きやすいというか……。 フェルスタッペン:でも僕らは年間24戦も違うサーキットでレースをしていて、飽きる暇なんてないんじゃない?(笑) 角田:だからさ、僕はすでにこのサーキットを少なくとも1000周以上しているから。いや、ひょっとしたら10000周かも。 フェルスタッペン:F4で? 角田:そう。 フェルスタッペン:じゃあ、退屈かもね。 角田:まあ、F4は1周45秒も遅いので、全然違うんですけどね。で、質問に戻りますけど、僕の好きなコーナーはターン7、高速の右コーナーです。 サインツ:右だったら、ターン8でしょ。 角田:あ、そうかも。そう、ターン8だね。 鈴鹿を1000周(あるいは10000周?)走ったドライバーが、外国人にコーナーの間違いを指摘される。ただ鈴鹿の場合、コーナー名で言うから、デグナー1と答えるつもりで、ターン7と言ってしまったのかもしれないが。 ここからはドライバーによる鈴鹿賛歌が始まった。 サインツ:間違いなく大好きなサーキットのひとつだし、コース幅の狭さも本当にチャレンジングだ。少しでもはみ出せば、草や砂利によるペナルティが待っている。そして鈴鹿のスピード感は、イモラにも少し似ている。実際よりもすごく速く感じて、とにかくスリリングなんだ。 フェルスタッペン:僕のF1デビューはここだったからね。怖かったけど、同時にめちゃくちゃ楽しかった。でもマシンバランスに問題があると、特にセクター1の高速区間でものすごく手こずることになる。とにかく、特別感のあるサーキットだよ。 ラッセル:あの独特のキャンバーとアップダウンが、絶妙にバランスされている。それが鈴鹿の一番の魅力だろうね。 鈴鹿好きのフェルスタッペンは、ホンダ愛も隠さなかった。 Q:マックス、ホンダが2026年以降レッドブルと別れるのは残念だと、以前言っていましたね。あなたとホンダとの関係は、どの程度特別なのでしょう。 フェルスタッペン:関係は今までも、そして今も、本当に良好だよ。決して忘れられない瞬間を共有してきたしね。レッドブル・ホンダの初勝利、そしてタイトル獲得。彼らは実に聡明な人々だし、ピエール(・ガスリー)が以前言っていたように、彼らの文化も本当に魅力的だ。物事への取り組み方には、尊敬しかないよ。そんな彼らと一緒に仕事ができて、本当によかった。チームとの協力という意味では、僕たちの関係は終了する。でも僕はこれからもずっと、ホンダの大ファンであり続けるよ。 まさに絶賛だった。そして今のフェルスタッペンには、2026年以降、アストンマーティンに移籍して再びホンダと組むのではという噂も根強くある。 Q:2026年以降、アストンマーティンに移籍することでホンダと新たな関係を築く可能性は? フェルスタッペン:どうだろうね。それは必ずしも2026年とか、そういう(限定した)意味じゃないよね? 僕はレッドブルと、2028年まで契約を結んでいる。でもまずはF1を本当に続けたいかどうか、自分の意思を確認する必要がある。それが何よりも一番重要なことだから。どのチームかというのは、最も重要なことじゃない。いずれにしてもこの問題は、今はあまり考えていないよ。 フェルスタッペンの本音は、はたしてどこにあるのだろう。 [オートスポーツweb 2024年04月04日]