パシフィックネーションズカップで「超速ラグビー」を10番としてコントロールする。ラグビー日本代表の司令塔・李承信
リーダー陣で主に戦術の落とし込みを担当するリーダーグループは「ゲームドライバー」と呼ばれており、キャプテンを筆頭に、ゲームに絡むHO(フッカー)、LO(ロック)、SH(スクラムハーフ)、SO、FB(フルバック)の8~10人で構成されているという。
「週2~3回、ゲームドライバーというキーになるポジションの8~10人がスタッフとミーティングする時間が設けられている。ゲームまでの1週間の流れにも慣れてきているので良い方向に進んでいる」。
「時間外でもドライバーたちで集まってミーティングするし、ゲームの日も試合後も話し合っている。想定外のこと、カードが出た場合や天候の問題など、話して準備している。PNCでは本当に若いチームなので、自分たちが成長できるチャンスだと思う」。
PNCでは夏のシリーズでキャプテンを務めたFL(フランカー)リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)は不在で、BK最年長のCTB(センター)立川理道(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)がキャプテンを務めている。
立川のリーダーシップについて聞かれると、「一緒にプレーするとやりやすい。ハルさんは本当に発言の影響力、リーダーシップもあるが、練習で誰よりも身体を張ってくれて、一番ベテランだが誰よりも声を出して、練習でもゲームライクでチームのインテンシティーをリードしてくれるので頼もしいキャプテン」。
「オフフィールドでも、大学生とか来ていてもフレンドリーに接してくれていて、ハルさんの人柄だと思いますが、チームとしてワンチームになれるような雰囲気を作ってくれている。自分たち若手も伸び伸びできていて、チームとして頼れるリーダーだなと思う」と目を細めた。
PNCの後の10月末にオールブラックス戦が控えており、11月には欧州でフランス代表、イングランド代表といった強豪との対戦が控えている。
李は「今はPNCの結果だけに集中して頑張りたい」と話し、「個人として、ゲームのマネジメントもそうだし、チームとしてどれだけ勝利を自信につなげるかがその後のテストマッチにつながっていく。今はどれだけハードワークして頑張るかが、次のシーズンにつながっていく」とPNC、特に直前に控えたカナダ代表戦だけにフォーカスしている。