パシフィックネーションズカップで「超速ラグビー」を10番としてコントロールする。ラグビー日本代表の司令塔・李承信
「コベルコ神戸スティーラーズも、今の超速ラグビーも、シェイプや形が決まっているが、どれだけ目の前の状況、ディフェンスの枚数だったり、どれだけスペースを見つけてアタックできるか、どれだけゲームに順応できるかを求められている」。
「10番としても、テンポが速い、きつい中でスペースを見つけてアタックを組み立てていくことは難しさも感じているが、これが自分のものにできれば、どんなラグビーにも順応できるし、ラグビー選手として大幅に成長できるチャンス」と前を向いた。
また、6~7月の5試合を踏まえて、チームの現状について聞かれると、「夏のシリーズで出たターンオーバーの多さや、セットピースのところ、そういった課題を踏まえてカナダ代表戦はフィジカリティーや、ボールをどんどん動かすことをテーマに宮崎キャンプに臨んだ」。
「今日も練習に臨んだが、本当に良いラグビーができていると思う。自分たちからモメンタムを作ってボールを動かしていくところは、10番としても形を作れているし、アウトサイドBK(バックス)や、FW(フォワード)も、速くセットしてどんどんボール動かしている」。
「ただ、フィニッシュまで取り切れるか。今日の練習でも、ラストパスでミスをしたことがあった。夏のシリーズではゴール前で焦って、チームや組織ではなく、個人で取り急いでいる部分があった。カナダ代表戦ではボールを動かして、フィニッシュまで持って行くことがキーになると思う」と冷静に話した。
組織として動いて「超速ラグビー」を実現するために必要なことを聞くと、「どこにスペースがあって、速く考えてコミュニケーション取って、チームとして動くことは、常にコーチ陣が言っている」。
「その前提で速く判断するのは、10番の責任だと思うので、スペースやコミュニケーションを自分から発信して超速ラグビーをリードしていくのが一番大事。どれだけ速くつながって遂行できるかだと思う。ゲームの中で、今をこうすべきというプランをチームに伝えていければいい」。