岡本和真は長嶋茂雄さんに続く球界の顔に成長した。サード以外で使うのはやめてほしい!【堀内恒夫の悪太郎の遺言状】
政治家や芸能プロのように原監督は説明責任を果たせ!
最高のサードの一人であり、これからの球界を背負っていく岡本に、ホットコーナー以外のポジションを守らせるべきではない
世の中、「十人十色」と言うじゃないか。もちろん、さまざまな意見が噴出してもいいはずだ。しかし、岡本和真がサード以外のポジションで使われることに、俺は大きな違和感を覚えている。 今季から岡本は巨人のキャプテンを拝命した。はっきり言ってチームの顔だからね。その岡本を、今季の原辰徳監督はシーズン序盤からレフトやファーストで先発出場させることがあった。定位置のサードで先発出場させたあとのゲーム終盤に、ファーストやレフトを守らせることによっても、守備位置を転々とさせている。 いったい、「サード・岡本」のどこに不満があるというのだろうか。岡本は昨季まで2年連続でサードのゴールデン・グラブ賞を獲得している守備の名手だからね。 確かに昨季は史上最年少で三冠王に輝いたヤクルトの村上宗隆に、打撃部門のタイトルをすべて持っていかれた。しかし、一昨年とその前年には2年連続本塁打と打点のタイトルを獲得している。しかも、プロ4年目の2018年から今季で6年連続30本塁打以上をマークしている球界を代表する長距離砲だ。 9月15日にバンテリンドームで行われた中日戦では、ミスタープロ野球・長嶋茂雄さんを超える自身初となるシーズン40本塁打をマーク。長嶋さんに続くスター選手として、存在感を見せつけているからね。 ところが、原監督はこともあろうに9月7日に神宮球場で行われたヤクルト戦から、今季は下半身の故障で精彩を欠いていたプロ17年目の坂本勇人を「サード」でスタメンに起用。岡本を主に「ファースト」で起用するようになった。原監督はしばらくの間、坂本をサードで起用する方針を固めたというではないか。 このまま残り試合に岡本がサード以外を守り続けて、昨季までサードで獲得していたゴールデン・グラブ賞を逃したとしたら……。スター街道を駆け上ろうとしている岡本にとって、これほどマイナス要素になる起用法はないのではないかな。 選手の好不調を見極めてオーダーを組むことによりゲームへ臨むのは、監督の権限だけどさ。しかし・・・
本文:2,819文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール