白浜の海岸からわずか80mに立つ絶景の別荘!日本拠点の世界的デザイナーが長年の夢を叶えた、最高に贅沢なセカンドハウスを拝見
テラスから水着で海へ。特別でプライベートな距離感
「私は元々、美しい海に恵まれたフランスのブルターニュの出身です。15歳ごろからウインドサーフィンを始め、そのうち自分でサーフボードを製作するようになりました。そのデザインが地元で話題を呼び、私はサーフボードの製作を請け負うようになりました。海は私の現在のキャリアのルーツなんです」 ニコラさんのサーフボードは、手仕事とは思えぬ工業的なラインが話題となりました。 その仕事ぶりは、自ら設計を手掛けたこの別荘においても受け継がれています。 こちらの別荘は地元の寺社建築を長らく手掛ける後工務店に協力を得たもので、ミニマルながら力強い建物が完成。 「自然のキャラクターは日や時間によってまったく変わってしまうし、ファイトしたら必ず負けてしまう。建物は木造にすることで、自然と共に変化していくものにしました。それが最も塩害が少ない」とニコラさん。 海側にせり出すテラスとリビングダイニング。東側に向かって茶室、客室、そして書斎が並ぶ。ここでアイデアを練り、スケッチを描くことも多いというニコラさん。海の変化に富む表情が、新たな創造を誘います。
心地よい時間を求めてつくった書斎
書斎は背面の収納はすべて書棚になっており、ミニマルな空間に大容量の蔵書を収容可能。 壁面から跳ね出しで造作されたテーブルが空間に浮遊感を与えています。チェアはニコラさんがカンディハウスでデザインした「AIMA」。 心地よい波音に身を委ねながら、書斎で読書をすることも多いというニコラさん。 「東京ではジャッジメントの連続で、それが私の仕事。本を読む時間がないから、この場所をつくったようなものです」。 インテリアデザイナーとして長きにわたり活躍されていますが、スケッチブックには描きためたアイデアがびっしり。「ここでの新しいインプットを、プロジェクトに生かしたいですね」
シンプルな廊下の先にはダイナミックなアート
どこか心が安らぐような色合いの廊下。建物全体の照明は、壁面と天井の間に仕込まれたライン照明がメインです。 廊下の先、正面には錆びた鉄板を用いたアートが置かれています。