白浜の海岸からわずか80mに立つ絶景の別荘!日本拠点の世界的デザイナーが長年の夢を叶えた、最高に贅沢なセカンドハウスを拝見
和歌山県にある南紀白浜。古くから親しまれる日本有数のビーチリゾートです。夏となれば、美しい白砂の海岸に多くの観光客が訪れるその地から少し離れた場所にデザイナー・グエナエル・ニコラさんが構えた別荘があります。 【写真集】東京から約2時間で海の大自然にトリップ⁉夢のようなライフスタイルと住まいをご紹介 自らデザインした別荘は、シンプルでありながら、雄大な海に対峙する力強さを感じさせるものになりました。
日の動きと共に表情を変える外観はまるでアート
木造の居室部分は、外壁に焼杉を使用。ダイナミックな切妻型の屋根が美しい影を落とし、日の動きと共に刻々と変化する様子がミニマルアートのようです。壁面には、現代作家、石塚源太の漆の作品を配置。サッシは、構造の柱を兼ねた4つの戸袋のなかにすべて収まり、内外の連続性を高めています。
キッチンは二コラさんがデザイン
キッチンは、イケアのシステムを一部使用しながら、ニコラさんがデザインしています。
水平線に身を委ねる重層的でミニマルな空間
水平線のラインと平行に走るテラスと深い軒、戸袋を兼ねた構造壁。ミニマルで堅牢な建築のあり方が、ゆらぐ自然とのコントラストを成し、海の風景をより特別なものにしています。 「どうしても海を目の前に暮らしてみたかった」と語る二コラさんが土地を探し始めたのは15年以上前のこと。 公私共にパートナーである宮元さんが、あるときこの場所を見つけてきたことがきっかけになったそうです。 南紀白浜にはそれまで特にゆかりはなかったものの、海まで80mほどというこの場所に心を奪われました。 「東京の自宅から2時間弱。7時半の飛行機に乗れば、朝9時にはここで仕事を始められるんです。交通事情などを考えたら、鎌倉より近いかもしれません」と宮元さん。 空港からは車でわずか2分程度。カジュアルに東京と往来できる好立地も、決断を後押ししました。
海を眺めて一日が過ぎていく。それこそが最高の贅沢
「本当のメインの居場所はテラス」とニコラさんが語るように、リビングよりも広く設定されたテラス。足を投げ出して海をただ眺めるだけで至福の時間が訪れます。テーブルを移動してテラスでランチを取ることも。 階段があり、直接海に出ることができます。 「海と森、比較してみると、海は常に動いている。山は自分が動かないと景色が変わらないけれど、海は見ているだけで一日が終わってしまうほどずっと見ていられる。それはフランスでも日本でも同じ。普遍的な喜びがありますよね」と二コラさん。 建物は、海のもつ魅力のすべてが凝縮されたような、まさに知られざるリトリート。建物のなかで過ごすと、水平線の先まで、眼前の海を独占している感覚さえあります。