「マリオット」CEOを単独取材 ビジネスホテルで描く日本戦略【WBS】
世界最大のホテルチェーンであるアメリカのマリオット・インターナショナルは18日、新たなホテルを大阪に開業しました。このホテルはマリオットとして日本で初めての“ビジネスホテル”ブランドです。来日した「マリオット・インターナショナル」のアンソニー・カプアーノCEOがテレビ東京の単独取材に応じ、その狙いを明かしました。 18日、大阪市にオープンしたのは、アメリカのマリオットが手がける「フォーポイント フレックス by シェラトン」。様々なブランドを抱えるマリオットのカテゴリーの中でも最も安い価格帯に位置する、いわゆるビジネスホテルで日本初進出のブランドとなります。 「内装は新しいブランド『フォーポイント フレックス by シェラトン』のイメージカラーを取り入れた内装になっている」(「フォーポイント フレックス by シェラトン」の吉川啓次支配人) 実はこのホテル、経営破綻した日本のユニゾグループが運営していたビジネスホテルを改装したものです。ソファや机などはそのまま使いましたが、内装の色やベッドなどをマリオット仕様に変更しました。 シングルルームは1泊1万2700円から。元々あったホテルを改装するという形のため、18日にオープンした大阪や横浜に加え、来年2月までに全国で一気に14軒を開業する計画です。 なぜ日本でビジネスホテルを開業するのでしょうか? 「マリオット・インターナショナル」のアンソニー・カプアーノCEOが単独取材に応じました。 「今回なぜ低価格でのブランド展開を考えたのか」(相内優香キャスター) 「所得がそこまで高くない層も旅行に強い関心を持っている。彼らは皆、質が高く手頃な価格を求めている。その市場には大きな成長の可能性がある」(アンソニー・カプアーノCEO)
今年の訪日外国人観光客は9月までで2688万人。既に去年1年の実績を上回っています。国内のホテルの客室単価も年々上昇。円安で日本観光が割安になっていることも、この流れを後押ししています。 一方で、国内の出張者や観光客、富裕層ではない外国人観光客が泊まれる低価格帯のビジネスホテルが減っているとみて、この分野を攻めることにしたのです。 「日本の市場や観光業への期待感は?」(相内キャスター) 「長期的にみても未来はとても明るい。大阪・関西万博が起爆剤になるのは確かだろう」(カプアーノCEO) 様々なブランドを持っているという強みを生かし、マリオットは今後も日本市場に力を入れていく方針です。 「日本で高価格帯のホテルも増やすし、同時に今回のような低価格のホテルも増やしていく。来年前半までに日本全国の30の都道府県でホテルを展開することになる」(カプアーノCEO)