フェーズメーション、上位モデルゆずりの機能/操作性を手頃に実現するパッシブ・プリアンプ「CM-1500」
協同電子エンジニアリングは、同社Phasemation(フェーズメーション)ブランドから、パッシブ・プリアンプ「CM-1500」を12月に発売する。価格は990,000円(税込)。 同ブランドが提唱する、+6dBの増幅機能を備えアクティブ回路を内蔵しないハイエンド・ハイブリッド・パッシブ・アンプ(アッテネーター) “コントロールマイスター” として、最上位機種「CM-2200」の弟分に位置付けられるモデル。 アッテネーターの音量調整機構を、従来の46接点ロータリースイッチから、ゲイン切り替えスイッチと23接点ロータリースイッチの2スイッチ構成に変更。CM-2200の機能と操作性を受け継ぎつつ、鮮度が高く、緻密で広大な音場再生を実現したという。 アッテネータートランスは、CM-2200と同じ+6dBのゲインを持ったバランス仕様。HOT/COLD2つのアッテネーター用巻線を1個のトランスに巻き付けており、アンバランス入力に対してもCOLD側信号をトランス内部で生成し、完全なバランス出力に対応している。 本モデルではさらに、ゲイン切り替えを+6dB/0dB/-10dBの3段階に設定。アッテネーターの23接点可変範囲(0 - -50dB)と組み合わせることで、きめ細やかな音量設定が可能だとする。 トランスのコアの素材も、CM-2200と同等の極薄0.1mmスーパーパーマロイ材を採用。巻線にはPC-Triple Cのポリウレタン線を用いることで、大型のコア形状と相まり、リニアリティに優れた低域と繊細で伸びやかな高域を再現できるとしている。 巻線構造には改めて見直しをかけ、いずれのゲイン時でも広い周波数特性とインピーダンス特性が得られるよう調整し、鮮度の高い明確な音像定位を実現。さらに入出力切り替え用ロータリースイッチを含め、すべてのロータリースイッチに金メッキ接点の基板タイプを採用。生産性の向上やシャーシ構造のシンプル化によって製造コストを大幅に下げ、価格を抑えた。 筐体は、上位モデルに倣いエレガントな印象を与える10mm厚のアルミ・スラント・フロントパネルを採用。また外部誘導ハム対策として、堅牢な1.6mm厚鋼鈑に銅メッキを施したシャーシベースと、誘導ハムシールドを配したトップカバー、さらにトランス付近に配置された磁気シールド材による2重構造を備え、剛性の確保と磁気歪の低減を図った。フットには、外部振動を遮断するため重量級金属インシュレーターを搭載する。 入力端子はRCA×3/XLR×2、出力端子はRCA×2/XLR×2を搭載。RCAには高品質金メッキ端子、XLRにはノイトリック社製金メッキ端子をそれぞれ採用し、ディテールの表現力向上を図っている。 入力インピーダンスは>47kΩ、出力インピーダンスは<250Ω。周波数特性は10 - 100kHz(+0、ー3dB)。チャンネルセパレーションは100dB以上(20 - 20kHz)。外形寸法は430W×93H×362Dmm、質量は6.5kg。
編集部:成藤 正宣