「フジイ名人とぜひ指したい」欧米にアジア、アフリカ人まで…藤井聡太と将棋の“世界的人気”にA級棋士が驚き「タイチ先生のYouTube見てます」
藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖と合わせて七冠=22)がタイトル防衛劇を果たす一方で、伊藤匠叡王(22)が八冠独占を崩すなど、2024年の将棋界は新たな勢力図が生まれている。順位戦最高峰のA級に在籍し、王座1期の経験を持つ中村太地八段に藤井将棋と棋界のこの1年を振り返ってもらった。〈全4回の1回目〉 【レア写真】「藤井くん、いつもと違う笑顔が素敵すぎ…」豊島さんや永瀬さんの前で思わずクスクス…“普段じゃ見られない”素顔や「カワイイ…」6歳パジャマ姿など“愛される藤井聡太レア写真”を全部見る
世界でも将棋熱が高まっている
2024年も暮れようとしていますが、あらためて振り返ると今年の将棋界も非常に話題満載でした。 藤井聡太竜王・名人のタイトル防衛劇に、八冠独占の一角を崩した伊藤匠叡王といった盤上の話題、さらには東西の新将棋会館が無事完成し、将棋ファンの皆様には感謝に堪えません。 私自身も順位戦A級を筆頭にした公式戦を戦いながら、12月に開催された「SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2024」の解説を担当するなど、各種イベントに出て将棋熱を肌で感じとることができて、うれしい限りです。 その熱が日本国内だけでなく、世界でも高まっているのでは――そう感じる機会が、11月にありました。「国際将棋フォーラム」というイベントでのことです。 同イベントは将棋の国際的な普及・発展を目指して、そして実際に指されている各国の愛棋家の皆さんと交流ができればという目的でスタートしました。1999年に第1回が開催されて以降、3年に1度の間隔で開催しています。私も過去に何度か参加していたのですが、3年前の2021年はコロナ禍の影響でオンライン開催だったこともあり、日本で集ったのは2017年以来6年ぶり。羽生善治将棋連盟会長や藤井竜王・名人らも参加される中で、私も前夜祭から参加しました。 このイベントでは「国際将棋トーナメント」を開催していて、9回目となる今大会では45もの国と地域から計51人の代表選手が参加。私も対局を観戦し、感想戦でアドバイスをお伝えしました。一棋士として面白かったのは、振り飛車なら美濃囲い、といった具合に定跡に沿って進んでいく一方で、局面をよくよく見てみると「国が違うと、1つの囲いでも微妙に形が違う」んです。野球やサッカーなど各種スポーツでも起こる事象だと思いますが、文化の違いが美的センスや棋風に影響を及ぼすのかもしれない、と感じました。
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