12球団の「欲しい選手」の傾向は? 「プロ野球ドラフト会議2024」この選手に注目すれば面白くなる!
投手では実戦力にかけては金丸と双璧をなす佐藤柳之介(富士大)も見逃せない。伊藤将司(阪神)を彷彿とさせる「出所が見えない左腕」で、多彩な変化球を操れる。プロ1年目から即戦力として期待できる実力者だ。 高校生は身長190㎝前後の大型投手が続出している。甲子園のマウンドで華々しい投球を見せた藤田琉生(りゅうせい/東海大相模高)、今朝丸裕喜(けさまる・ゆうき/報徳学園高)は上位指名が予想される。 さらには清水大暉(前橋商高)、柴田獅子(れお/福大大濠高)のポテンシャル型右腕も要注目。清水は193㎝、93㎏と山下舜平大(オリックス)を彷彿とさせる角度が魅力でサプライズ1位指名もあるかもしれない。 ■大物の息子や営業マン。ドラマ性のある選手 最後に一風変わったドラマ性を持ったドラフト候補たちを紹介したい。 まずはなんといっても、清原正吾(慶応義塾大)。父・清原和博(元巨人など)はNPB通算525本塁打(歴代5位)を放った大打者。その長男である正吾は、身長186㎝、体重90㎏と立派な体躯を誇っている。 だが、正吾の球歴は異色中の異色だ。中学時代はバレーボール部、高校時代はアメリカンフットボール部に所属しており、野球とは無縁の学生生活だった。ところが、大学入学を機に小学生時にプレーした野球への情熱が再燃。6年間の空白を経て、名門・慶応義塾大で大学野球にチャレンジしたのだ。 大学4年目の今春は「4番・一塁手」のレギュラーに定着すると、ベストナインを獲得。今秋はリーグ戦で2本塁打(10月15日現在)を放つなど、成長著しい。 答えにくい質問にも爽やかに受け答えする取材対応に、好印象を抱く報道陣も少なくない。試合前後には後輩からイジられるシーンも見られるなど、現役時代にこわもてだった父とは異なり、"愛されキャラ"になりそうだ。 偏差値71の進学校に出現した好素材・森井翔太郎(桐朋高)は、プロ志望届の提出から一転、MLB志望を表明して野球界を仰天させた。当初はNPB行きかアメリカの大学への進学が予想されたが、米マイナーリーグから這い上がる、いばらの道を選んだ。 今年は北海道に好素材がひしめいているが、ユニークなバックグラウンドを持つ選手も多い。例えば進路をカニ漁師かプロ野球選手かで悩んだ末に、プロ志望届を提出した池田悠真(はるま/紋別高)。漫画『北斗の拳』の登場人物・ジュウザが名前の由来の石田充冴(じゅうざ/北星学園大付高)らがいる。