12球団の「欲しい選手」の傾向は? 「プロ野球ドラフト会議2024」この選手に注目すれば面白くなる!
身長177㎝、体重77㎏と平凡なサイズながら、最速154キロの快速球は数字以上に速く見える。右打者のインコースを正確に突くコントロールも光り、プロで活躍する一線級の打者でも、金丸を打ち崩すのは難しいはずだ。 独特の身体感覚の持ち主で、「手のひらの中心から指先が始まっているイメージ」「おなか全体を膨らませて投げる」と語っていたことも。怖いのは故障くらいだが、幸いなことに肩、ヒジを痛めて長期離脱したことはない。 今オフは菅野智之(巨人)、小笠原慎之介(中日)、佐々木朗希(ロッテ)のメジャー移籍が現実味を帯びている。先発ローテの中心投手を欠く可能性が高い上記3球団、さらに今永の穴を埋め切れていないDeNA、慢性的な投手難に泣くヤクルトなども金丸に熱視線を送っている。 ■注目の大学生投手と外野手 宗山、金丸の競争率が高まった場合、抽選を回避するために中村優斗(愛知工業大)や西川史礁(みしょう/青山学院大)の人気も高まりそうだ。 中村は最速159キロを計測する右腕だが、本質的には「ストレートを見せ球にした変化球投手」といえるかもしれない。特に変化量の大きなスライダーは出色で、大学日本代表ではクローザーを務めるなどリリーフ適性も高い。 今年の夏場にかけて「走っていなかったストレートに自信が持てるようになってきた」と本人が語るように、課題だったストレートの球質も改善されてきた。プロでは則本昂大(楽天)のようなタイプになりえる。 ちなみに高校時代、長崎・諫早農高では農業土木科で学び、公務員志望だった。そんな高校生が4年後にドラフト1位候補に浮上するのだから不思議なものだ。重複1位指名を嫌う傾向にあるオリックス、ロッテ、阪神などの動向から目が離せない。 西川は大学3年時に台頭した右の強打者。身長182㎝、体重88㎏のたくましい体躯で、体幹をねじるようなアクションの大きなフルスイングは絵になる。 京都・龍谷大平安高時代はスリムな体形で、高校通算7本塁打にとどまった。本人も「いるかいないかわからないような選手だった」と自虐気味に語るが、大学で肉体改造に成功。大学日本代表の4番を張るほどの打者に成長した。 一見スラッガータイプに見えるが、甘いボールが来れば初球から積極的に打ちにいって高打率を残せるのも強み。今秋のリーグ戦では死球を受け、右手人さし指にひびが入るアクシデントに見舞われた。