イスラエル軍、徴兵に応じないユダヤ教「超正統派」1126人に逮捕状…出国も禁止
【エルサレム=福島利之】イスラエル軍は19日、国会外交防衛委員会でユダヤ教の戒律を厳格に守る超正統派の徴兵をめぐり、徴兵に応じない信徒1126人に逮捕状を出したと明らかにした。
招集命令を受けた信徒3000人のうち2回の呼び出しに応じない1126人が対象で出国が禁じられる。
イスラエルでは18歳以上の男女に徴兵の義務があるが、超正統派は建国以来、「宗教的な伝統を守る」として徴兵が免除されてきた。
しかし、パレスチナ自治区ガザでの戦闘が長引いて戦死者が増える中、最高裁判所は今年6月、超正統派も兵役の対象にする必要があるとの判決を下し、軍は徴兵の手続きを進めてきた。
国会では超正統派信徒の徴兵を免除する法案の審議も進められており、軍や警察が実際に逮捕に踏み切るかは不明だ。