おせち料理もピンチ!物価高騰の影響が 価格を抑え内容変更 それでも満足感を追求する企業の努力
福島テレビ
福島県郡山市にある「かつ丸郡山新さくら通り店」は、とんかつの専門店として自慢の揚げ物を盛り込んだおせち料理を展開し、毎年1000セット以上販売している。 しかし、華やかな「おせち料理」にも物価高騰の波が押し寄せていた。 <食材のほどんどが価格上昇> かつ丸名物の「超ジャンボ海老フライ」は、仕入れ価格が2023年に比べて2割ほど上昇。毎年2本入れていたが1本に減らし、代わりに大海老フライを増やす対応をとった。また、イクラなど食材全体の価格が高騰していて、平均で15%ほど上がっているという。 かつ丸郡山新さくら通り店の塚越賢一統括店長は「昨今の物価高騰により、様々な食材を使うおせち料理では、ほとんどの食材の仕入れ価格が上がっていて影響を受けている」と説明する。 <変わらぬ満足感を> 2024年は、豚の角煮など自家製の商品を入れるなど、献立も見直してコストを削減し値上げを抑えている。 塚越統括店長は「物価高の状況の中でも、お客様に手に取っていただけるように。利益の少ないギリギリの販売価格でご用意している。2日間楽しめる献立になっているので、ぜひ楽しんでお正月を過ごしていただきたい」と話し、物価高でも変わらない満足感を目指し努力を続けている。 <カレーライスで見る値上がり> 2024年は食品や日用品の値上がりが何かと注目された一年だった。 値上がりが食卓に与える影響を示す「カレーライス物価」というものがある。 帝国データバンクが、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格を基に算出したカレーライス1食あたりのコストのこと。 2024年10月のカレー1食のコストは、ごはんが142円で1年前よりも51円高く、肉や野菜などのカレー具材は13円上がって201円となっている。合計は、2023年よりも63円高く371円で過去最高となる。夏場から特に上がっていて、11月は380円に到達するとされていた。(端数を除く) 2024年は、夏頃からコメの品不足が話題になり、福島県内のスーパーでも一時商品棚からコメがなくなる様子が見られた。2024年の新米も、10月の相対取引価格が過去最高となるなど、高値は続きそうだ。
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