ドイツ、国内のイラン領事館を閉鎖へ 独系イラン人の死刑執行で
[ベルリン 31日 ロイター] - ドイツ外務省は31日、イランによるドイツ系イラン人ジャムシード・シャルマッドさんの死刑執行を受けて、ドイツ国内にある3つのイラン領事館を閉鎖すると発表した。ただ、イランの大使館については引き続き開館する。 イラン国営メディアは28日に、テロ攻撃の実行犯として有罪判決が出ていたシャルマッドさんの死刑が執行されたと伝えていた。これを受け、ドイツは駐イラン大使を召還し、イランの駐ドイツ臨時代理大使を呼び出して抗議していた。 ニューヨークを訪問中のドイツのベーアボック外相は、人質を政治的に利用しているとイランを非難した上で、「両国の外交関係は最低のレベルにある」と述べた。中東紛争が拡大する中、ドイツがイスラエルを支援していることでシャルマッドさんの殺害を正当化しようとしていると主張。「不当に拘束されているドイツ人たちがさらにいる。解放のために辛抱強く取り組む」とも言及した。人権団体のHAWARは領事館閉鎖の決定を歓迎した。 また、ベーアボック氏は欧州連合(EU)に対し、イランの革命防衛隊を「テロ組織」に指定することも求めた。