意外と知らない!?1ドル=140円である理由。 “日本円” を通して経済を理解する新刊 「ビッグマックと弱い円ができるまで」
ビッグマックの価格は、なぜ日本で480円でアメリカだと850円なのか?
ビジネス書や実用書を中心に出版する株式会社クロスメディア・パブリッシングは、2024年9月27日(金)に書籍 「ビッグマックと弱い円ができるまで」 を刊行した。 本書は、日常の身近な事例から 「お金」 と 「経済」 について分かりやすく解きほぐす内容となっている。著者は、日本銀行や外資系金融機関を経て、為替ストラテジストとして活躍し、国内だけでなく海外の金融関係者からも信頼を集める佐々木融。国内でも通常店舗と都市型店舗とで価格差のあるビッグマックを例に、世界各国での価格差を通じて、お金と経済の仕組みを理解できるよう解説。小学生でも理解できるようなやさしい説明で、特にお金や経済の基本を学びたい方に向けた一冊だ。
投資の世界でも参照される 「ビッグマック指数」
本書では、投資の世界でも参照される 「ビッグマック指数」 をヒントに、ビッグマックを作るために必要なコストについて、以下の5つの分類をわかりやすく解説している。 コスト① 材料費 ビッグマックを作るためには、パン、ハンバーグ、チーズ、ピクルス、玉ねぎ、レタスなど、様々な材料が必要だ。これらの材料を購入するためには、当然お金が必要。 コスト② 人件費 マクドナルドで働く従業員の給料も、ビッグマックの価格に影響する。店で働く人や、本部で肉や野菜を大量に購入する人など、多くの人々に支払う給料が必要。 コスト③ 設備費 ビッグマックを焼くための機械や、お店の光熱費などの経費もかかる。電気代やガス代が上がれば、当然ビッグマックの値段にも影響がある。 コスト④ 土地・建設費 マクドナルドがある土地を借りるための家賃や、店を建てるための費用も必要だ。特に都市部では、これらのコストが高くなる傾向がある。 コスト⑤ 利益配当 マクドナルドは株式会社であり、投資家(株)に利益の一部を渡す 「配当」 も重要。ビジネスが成功し利益を出すことが、株主への配当を支える要素となる。 このように、ビッグマックの価格が上昇した背景には、材料費や人件費、光熱費の上昇が挙げられる。特に都市部では、これらのコストが他の地域よりも高いため、ビッグマックの価格も高く設定され、こうしたコストの積み重ねが、商品の値段に大きく影響していることがわかる。本書では、以上のようにビッグマックを通じた 「お金」 と 「経済」 の仕組みについて、図解を使って解説している。