【大学野球】東大・鈴木太陽が慶大戦で1失点完投勝利ができた2つの理由、勝因
好投の背景に捕手の功績
開幕カードの早大戦2試合で32失点、明大との2試合でも13失点を喫した。一方で打線は4試合で1得点と得点力不足だったが、慶大戦では1回戦で3得点、2回戦は4得点と立て直してきた。慶大2回戦で適時打を放ち、鈴木とバッテリーを組んだ杉浦海大(3年・湘南高)は、努めて気を引き締めていた。 「スタンドの歓声もすごかったので、浮かれた気持ちになった。でも、明日がある。勝ち点を取らないと最下位脱出、その上はない。整列の瞬間から、明日に向けて切り替えた。1勝するのが目標ではない。体のケアをして、練習をして、良いリード、良い打撃をしたい」 好投の背景には、杉浦の功績もあった。 「早大戦以降、反省をし、いろいろな方から助言をいただいたり、多くの媒体から情報を集め、分析と、その場で観察した」 リーグ戦は勝ち点勝負(2勝先勝)である。 「主将(藤田峻也、4年・岡山大安寺高)を中心に『優勝』を目標に掲げてきました。(勝ち点を)2つ落として、現実的には厳しいですが、1試合も落としたくない。勝ち点に向けて1勝できたのは良かった。自分たちの代で勝ち点を取り、残り2カードにもつなげていきたいと思います」(鈴木) この秋、東大が神宮をさらに熱くしていく。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール