連日報道される「バイクの事故」 2輪は それほど「 危険な"乗りモノ"なのか?」 【 兵庫・西宮市 】カーブで「700cc」と「125cc」のバイクが衝突 60代の男性2人が死亡
出勤途中にバイク同士の接触事故。男性2人が死亡
今月9日の午前6時半ごろ、兵庫県西宮市の県道82号で、700ccの大型バイクと125ccの小型バイクが走行中に衝突する事故があった。 この事故で、それぞれのバイクを運転していた60代の男性2人は、意識不明の状態で病院に搬送されたが、その後、死亡が確認されている。 警察の発表によれば、2人はそれぞれ700ccと125ccバイクに乗り、県道を同じ向きに走っていたところ、接触して転倒したはずみで道路に投げ出され、胸などを強く打ったとみられている。 いずれも出勤途中だった。 現場は片側1車線で緩やかなカーブとなっていて、警察が事故の詳しい状況を調べている。 こういう事故が起きると、決まって遊びに出かけた先で事故を起こし、“自業自得”のようなコメントが書かれる。 しかし、今回の事故でもそうだが、実はバイクの事故で一番多いのは、出勤や帰宅時である。 日常生活の便利な足として利用されることが多いバイクだが、出勤時や帰宅時など、時間に追われる人が多い時間帯に事故が集中するのも理解できる。
連日報道されるバイク事故。バイクは、そんなに危険な乗り物なのか?
わが国の自動車保有台数は7852万台(2022年12月末現在)、バイクの保有台数は1031万台(2022年3月現在)である。クルマの保有台数はバイクの7.6倍だ。 それに対して自動車事故は、30万1615件(2023年)、バイクの事故は6315件(2023年)となっている。 数字から見ても、バイクが特別に危険な乗り物ではないことが分かるだろう。「バイクは事故が多い」という思い込みは、間違いである。 ただし、自動車のように運転者の体が守られていないため、事故が起こった場合には大怪我や死亡など、重大な事故となることが多い。バイク事故での死亡者の損傷主部位は、頭部と胸部で全体の約65%を占めている。 よく、事故の報道があるたびに「バイクは 危ないから、なくなったほうがいい」といったコメントを目にする。しかし、バイクでもクルマでも、“人間が歩く速度よりも、はるかに速いスピードで走っている”のだから、常に 危険と隣り合わせていることを 忘れてはいけない。 安全運転を心がけていても、事故を起こしてしまうこともある。ふとした気の緩みや、油断によって悲惨な事故が起きてしまうことだけは避けたい。 バイクに乗るときは、ヘルメット や プロテクターなどの安全装備はもちろんだが、自分の技量を過信せず、常に 安全運転を心がけてほしい。
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