ロバート・ケネディ氏は本当に「撤退」したのかをめぐって論争:米予測市場動向
ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は先週、「組織的な検閲とメディア統制」に直面している以上、勝利への現実的な道はないと主張し、大統領選挙運動を一時中断してドナルド・トランプ氏を支持すると発表した。 しかし、ケネディ氏は本当に撤退したのだろうか? これは、予測市場ポリマーケット(Polymarket)のベッターがサイトのコメント欄やディスコード(Discord)サーバーで繰り広げている最新の論争のテーマであり、ある一派は、論争を調停する分散型オラクルサービスであるUMAの判断を覆そうとしている。 どのようなレベルであっても、候補者がキャンペーンを打ち切ることはめったにない。その代わり、選挙運動は中断される。これは昔から行われていることだ。なぜか? 献金を受け続けることができるからだ。 連邦選挙委員会(FEC)の規則では、選挙運動を一時停止しても法的に終了したことにはならない。そして多くの候補者は、借金を返済する必要がある。例えば、2012年の大統領選挙に出馬したリック・サントラム(Rick Santorum)氏は、資金が枯渇したため選挙運動を一時停止したが、借金返済のための資金調達を続ける目的でインフラは維持していた。 なお、ケネディ氏陣営も、選挙運動全体の一貫した資金提供者であった副大統領候補に100万ドル(約1億4400万円、1ドル144円換算)を返済した後、債務超過に陥りかけている。 もちろん、中断したからといって、選挙運動が終わったわけではない。ケネディ氏の名前がまだ投票表紙に残っている州は23州ある。ジョン・マケイン氏が2008年、金融危機に対処するために選挙戦を一時中断したが、その後、大統領選への出馬を継続するために選挙運動を復活させたことを覚えているだろうか? ケネディ氏がそのようなことをする可能性は低いが、ジョー・バイデン氏も一時は、撤退する可能性は低いと考えられていた。 ここで本当に問題となっているのは、中断ではなく「撤退」について問うていたポリマーケットの契約の文言である。