オリックス・D1位麦谷祐介、ソフトバンク・近藤らも使う〝4種の神器〟持参で入寮
オリックスの新人6選手が7日、大阪市此花区の選手寮「青濤館」に入った。ドラフト1位・麦谷祐介外野手(22)=富士大=は4種類のトレーニング用バットを持参。ソフトバンク・近藤健介外野手(31)や米大リーグ、レッドソックスの吉田正尚外野手(31)も練習で使用する〝秘密兵器〟でレベルアップし、開幕スタメンをつかみ取る。これで育成を含めた新人12選手が入寮を終え、8日に新人合同自主トレーニングが始まる。 〝4種の神器〟を使いこなし、スター街道を突き進む。高い志を胸に入寮した麦谷はトレーニング用のバットを持ち込み、打撃力アップに意欲を燃やした。 「打撃向上ができるようなバット。これのおかげで結果を出せたので、プロでも継続してやっていきたい」 俊足、強肩もさることながら、打撃力も売りだ。富士大では昨秋のリーグ戦で最多本塁打(3本)、最多打点(10打点)のタイトルを獲得するなど輝かしい実績を持つ。そんな打撃の礎を築くことができたのは、持参した練習用バットがあったからだ。 ソフトバンク・近藤も使用する、パドルのような形状をした「スピンバット」に、レッドソックス・吉田やオリックス・杉本も愛用する中央部分が太くなった「バレルバット」が2本、そしてグリップ部分が太い「パームアップバット」の計4本。どれも形状や重心の位置が異なり、スイングの意識付けや適切な体の使い方の感覚を養うのに役立つ。プロでは「(打撃が)崩れたときに使おうかな」とイメージを描いた。 大学時代に恩師の安田慎太郎監督の勧めで使い始めたことで打撃の才能が開花。また、「納得がいくまで振っていた」と大学入学からこの日まで欠かさずにバットを振り続けた地道な努力も実り、プロの道を切り開いた。 「まずはけがなく1年間プレーすることが目標。キャンプからアピールして、開幕スタメンを狙っていきたい」 8日からは新人合同自主トレが始まる。首脳陣のハートを射抜いて1年目から外野のレギュラーをつかみ、憧れのイチローのようにチームを象徴する選手になる。(織原祥平)