奄美地方、強風域抜ける 奄美市名瀬で総雨量294ミリ 台風13号
強い勢力に発達した台風13号は15日、東シナ海を北西へ進み、鹿児島県の奄美地方は同日午後3時ごろまでに風速15メートル以上の強風域を抜けた。台風は今後、中国大陸に達し、熱帯低気圧に変わる見込み。 名瀬測候所によると、台風13号の接近、通過に伴う奄美各地の最大瞬間風速は▽奄美市笠利町32・4メートル(14日午後8時52分)▽同市名瀬31・9メートル(同日午後10時18分)▽瀬戸内町古仁屋31・1メートル(同日午後9時9分)―など。 13日午前8時の降り始めから15日午前9時までの降水量は▽奄美市名瀬294・5ミリ▽瀬戸内町古仁屋158・5ミリ▽奄美市笠利町153・0ミリに達した。 台風13号の影響で全便欠航していた奄美関係の空の便は15日、すべての路線で運航が再開され、奄美市笠利町の奄美空港では帰りを急ぐ旅行者の姿が多く見られた。 本土在住の親族ら計20人あまりで龍郷町に滞在していた大分県の手島敬子さん(71)は「長く停電していたが、発電設備のある部屋に変更するなどホテルの皆さんが気を配ってくれたので全然苦痛じゃなかった。帰りの飛行機も無事運航されたし、台風を目いっぱい体感していい経験になった」と笑顔で話した。 8日から瀬戸内町加計呂麻島を訪れていた神奈川県の梅津収一さん(64)は「きのう帰るはずが台風で予定が狂ってしまった。船の関係で早めに加計呂麻島から大島本島に移動したので、ゆっくり滞在できず残念。近いうちにまた来たい」と話していた。
奄美の南海日日新聞