大谷翔平の「結婚コメント」に学ぶ!夫婦関係で悩んでいる人に知ってほしい”結婚生活の心構え”
コロナ禍以降、生活スタイルの変化に伴って夫婦の時間が増えた結果、熟年離婚が相次いでいる。離婚の原因を紐解いてみると、夫婦関係のほんのささいな不満に根ざしていることも少なくない。 【漫画】刑務官が明かす…死刑囚が執行時に「アイマスク」を着用する衝撃の理由 本連載では、離婚カウンセラーとしてこれまで約4万件もの離婚相談を受けてきた著者の新刊『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』(岡野あつこ著)より一部抜粋・再編集して、夫婦関係におけるトラブル回避のためのノウハウをお届けする。 身近な人間関係に対するコミュニケーション技術は夫婦間の問題のみならず、職場や家庭、子どもや介護にまつわる悩みの解決にも役立つはずだ。 『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』 連載第31回 『「夫の職場がわからない」…互いに関心が無くなり破綻しかけた夫婦関係の“衝撃の実態”』より続く
夫婦お互いに支え合う意識
かつては「家庭は家庭、仕事は仕事」といった棲み分けのような考え方が当たり前でした。「仕事のことには口出ししてほしくない」と、家で仕事の話をしない人もたくさんいました。 でも、もうそういう時代は過ぎてしまった印象です。 米大リーグのロサンゼルス・ドジャースで活躍する大谷翔平選手が結婚しましたが、その際のコメントにあった「2人(1匹も)で力を合わせ支え合い」という言葉が話題になりました。 仕事でも家庭でも、夫婦お互いに支え合うという意識が求められているのです。 にもかかわらず、支え合うよりも、互いに正義を振りかざして戦ってしまう夫婦もいまだにしばしばあらわれます。
息子よりも仕事を優先した夫
私のところに相談に来た方の中に、そういうケースがありました。 相談者は女性。夫は数十名規模の会社を経営しているそうです。家族を大事にしていたのですが、不運にも息子さんが交通事故に遭ってしまいました。 医師の診断は「すぐに脚を切断しなければ命に関わる」というもの。 ただちに家族で集まり、話し合いをしたのですが、夫が仕事を理由に来なかったのだそうです。 そこで妻は愛想がつきてしまい、離婚を決意したそうです。 妻の気持ちもよくわかります。息子の脚を切断するかどうか、という一大事に、夫は仕事を優先したのですから。「冷淡な人だ」と思ってしまうのも無理はありません。 私もその話を最初に聞いたときは、「離婚するのも仕方がない」と思いました。