菊地吉正の【ロレックス通信 No.225】|新型デイトナが日本上陸、驚きの実勢価格とは。 11月度のロレックス相場定点チェック!
先週14日に世界の経済、金融情報を配信するブルームバーグが「ロレックスなど中古高級腕時計、2年ぶり安値-さらに下落の可能性」と題した記事を掲載した。読んだ読者も多いのではないか。 【画像】今や旧型となったRef.116500(黒文字盤)の価格推移グラフをチェック ロレックス、パテック フィリップ、そしてオーデマ ピゲといった新型コロナのパンデミック以降に投資対象としての価値が異常に高まったブランドが中心のようで、確かにピークだった2022年2月下旬に比べて半値以下になっているブランドも少なくない。現在の混沌とした世界経済を鑑みると、確かに今後もどうなるかはわからないことは確かだ。 ただ、ロレックスだけを見ると底堅い感じもする。中古ではなく新品だがデイトナを例に取ると、最も高騰した昨年2月下旬の相場は白文字盤で740万円、黒文字盤でも550万円だった。当サイト「週刊ロレックス相場」(関連記事参照)の金曜日更新した数字を見ると、掲載は黒のみだが451万円(白は543万円)である。 下落率は白で26%、黒で18%だ。為替の影響など日本では実勢価格も上がっていることもあって欧米とは一概に比較はできないのかもしれないが、以前みたいに高騰することはないにしても、さらに下がる雰囲気はあまり感じられない。ましてや中古価格は新品価格に連動するため、中古だけが下がるということは日本市場では少なくともないのではないか。 さて、デイトナといえば、ようやく今年モデルチェンジされた新型が並行輸入店に入り始めたようだ。その実勢価格は驚くことにある店舗で670万円だった。この新型の市場価格が今後どう影響するのか、こっちのほうが気になるところである。 文◎菊地吉正(編集部)
■主要11モデルの月間ロレックス相場(11月17日更新)
先述したように新型のデイトナのRef.126500が2週間ほど前から日本の並行輸入店での流通が始まった。金額を見て驚いたが、さてこれがどのように旧型となるRef.116500に今後影響を与えるのか。ちなみ、17日付けの定点チェックではまだ様子見ということなのだろうか、ほとんど動いていない。 【GMTマスターII/Ref.126710BLRO】国内定価142万6700円 ・実勢価格:348万円 → 353万円(↑) 先月より5万円アップ 【デイトナ/Ref.116500LN(黒文字盤)】国内定価197万4500円 ・実勢価格:449万円 → 451万円(↑) 先月より2万円アップ 【サブマリーナーデイト/Ref.126610LN】国内定価134万4200円 ・実勢価格:222万円 → 221万円(↓) 先月より1万円ダウン 【サブマリーナーデイト グリーン/Ref.126610LV】国内定価141万3500円 ・実勢価格:258万円 → 256万円(↓) 先月より2万円ダウン 【ミルガウス/Ref.116400GV】国内定価国内定価110万9900円 ・実勢価格: 181万円 → 182万円(↑) 先月より1万円アップ 【ヨットマスターダークロジウム/Ref.126622】国内定価160万4900円 ・実勢価格:240万円 → 241万円(↑) 先月より1万円アップ 【ディープシー/Ref.136660】国内定価185万1300円 ・実勢価格:202万円 → 212万円(↑) 先月より10万円アップ 【エアキング/Ref.116900】国内定価97万4600円 ・実勢価格:145万円 → 143万円(↓) 先月より2万円ダウン 【デイトジャスト/Ref.126200】国内定価100万2100円 ・実勢価格:119万円 → 119万円(→) 先月と同じ 【エクスプローラーII/Ref.226570】国内定価126万2800円 ・実勢価格:182万円 → 182万円(↑) 先月と同じ 【エクスプローラーI/Ref.124270】国内定価94万7100円 ・実勢価格:133万円 → 134万円(↑) 先月より1万円アップ ※推移のグラフなども見たい方は関連記事の「主要11モデル週間ロレックス相場」をチェック!
菊地 吉正|パワーウオッチ、ロービートなど時計専門誌の発行人兼総編集長。時計ブランド「アウトライン」も展開。ロレックス通信連載